>オリジナルミニアルバム
>タイトル:おっさんだって海に行きたい
>アーティスト:夏待ちレスター
>リリース日:2020年…? の、いつ??
>記事作成日:2021年 8月 19日





聴きました!

“今年の夏は夏待ちレスターキャンペーン”開催中(@ぼくの脳内)。元々は、ずーっと昔に『波待ちレター』を買って聴いてハマって、でもそこで何年もこのバンド(ユニット?)から遠ざかっていたのですが…この夏、ふとその存在を思い出して、サブスクアプリで検索してみたら『波待ちレター』以外の2つの作品(本作と『あの日、僕らは夏だった』)があったので(むしろ『波待ちレター』が無かった…)、チェック! 



『旅に出よう!』
どうやったって爽やかな曲にしかならないような曲タイトルですが、やはり爽やかさとは無縁(笑) いや、そこが良いんだけど。
ちょっとしみったれたというか、決して“勝ち組”ではない視点で展開する歌詞は、それでも49対51くらいの割合で前向きさが勝ってる。その匙加減がもう、ホント好き。

『Life Is Music』
そうかと思えば、出所の分からない陽気さ(笑)が先導するアッパーチューンへ。ロジックではない、ほんとに「よく分かんないけど楽しくなる」って感じの曲。これは、晴れた空の下でドライブなどしながら聴きたい。

『若者たちへ/おっさんたちも』
結局、このタイトルがこのバンドの“面白さ”を端的に表していると思う。タイトルの前半部分だけなら、そういう類いの内容の曲っていっぱいあるんだと思うんです。でも、後半部分のなんとも言えない哀愁とかカッコ悪さとか“冴えない感じ”を包み隠さずに表現するあたりに面白味があり、その面白味が曲に深みと独自性を与えている気がする。
この曲も何ともしょっぱい、でも嘘偽りない(であろう)率直な言葉の数々が詰まっていて、多くの共感と少しの苦笑いを禁じ得ないのです。

『疲れたよ』
ボーカリストさん、変わりましたよね…? もう、バンドの編成すら、というかバンドなのか違うのかすらも分からないアーティストなので、変化が起こるたびに「???」ってなる(笑)
アコギのアルペジオにゆったりとしたメロが乗る、なんというか…はっぴいえんど的な曲。急にどうした⁉︎    ボーカルの方の声質も、どことなく細野晴臣さんに似てる感じが…。

『おっさんだって海に行きたい』
コーラスの雰囲気にしろ、メロディの持って行き方にしろ、ギターなどによる“装飾”の施し方にしろ…ベンチャーズ的な夏ソング。さすがにギターの“トゥクトゥクトゥクトゥク…”までは無かったれども。
一周まわって斬新なサマーチューン、

『普通の日々(雨上がりの街で)』
ボーカルラインのコッテリとしたメロディ展開など、ぼくには「まさに“J-POP”!」って印象に聴こえます。さらりと聴き流す事など到底出来ない、濃ゆい展開。J-POP特有。それが、凝縮されてる感じ。濃縮還元(?)。

『やさしいきもちで』
再びボーカリストさんが交代した?
アコギのアルペジオと口笛が中心の、軽快でさらりとした曲。でも、歌詞は、これまた“飲み込みづらい”…良い意味でですよ。なんかこう、心にチクッと小さいトゲが刺さる感じがする訳ですよ。タイトルの『やさしいきもちで』には、字義通りの博愛主義的なもの“ではない”、なんかこうシニカルなものを感じてしまってしょうがないんだ。そしてそこにとてつもないシンパシーを感じるんだ。



そんな、計7曲。

しみったれた夏を歌わせたら、右に出る者はいない(ぼく調べ)。エアコンの効かない部屋で、網戸越しの蚊取り線香の匂いを受けてスイカバーに齧り付く。そんな夏。そんな夏を歌うバンドの、そんな夏を凝縮したような作品。
…とは言いつつ、過去作に比べて本作は、夏要素は少し控えめになったかな?という印象もある。暑苦しさ(注:“暑さ”や“アツさ”ではなく、“暑苦しさ”です)は健在ながら、夏のソレと言うよりはおっさん特有の「おい聞け若人よ!」的な暑苦しさが前に来た印象がありました。いやこれ、disってる訳ではもちろんなくて、「そういうトコが良かった」の話です。





お気に入りは、
#01 『旅に出よう!』
#03 『若者たちへ/おっさんたちも』
#06 『普通の日々(雨上がりの街で)』





この作品が好きなら、
・『この恋は呪い』/ナードマグネット
・『がらんどう』/ズーカラデル
・『ロックンロール・マジック』/ザ50回転ズ
などもいかがでしょうか。





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