>オリジナルミニアルバム
>タイトル:透明なのか黒なのか
>アーティスト:赤い公園
>リリース日:2012年 2月 15日
>記事作成日:2020年 10月 22日





久しぶりに聴きました。

先日飛び込んできた、中心人物・津野米咲さんの訃報。
あぁ、もう二度と津野さんの新しい作品に出会う事は出来ないんだな。もっと、ライブとか行っときゃ良かったよ…。もっと熱心に音源を聴いときゃ良かったよ…。



『塊』
初期だからなのか、それとも意図的にそうしたのか…「これ、ボーカル誰だ⁉︎」ってくらいに、雰囲気の違うボーカル。鬼気迫るものがあり、そして同時に悲壮感すら感じる。
確か、ぼくが初めて赤い公園の作品を聴いたのは、本作だった気がします。「うおっ!何だこれ!!」と驚いたのが、まるで昨日の事のようです。

『透明』
これもまた…おおよそポップソングとは言えないような、何とも独特な空気感の曲。ホラーみたいな怖さもあり、でもラブストーリーみたいな静謐さも同時に併せ持っていて、端々にはアクション映画のように躍動感の感じられる瞬間もある。これは、狙ってもこんな独創的な曲は作れないよ…「生まれちゃった」のではないでしょうか。

『潤いの人』
なんとも言えない不協和音。不協和音なんだけど、なんか注意を外せなくなる魅力がある。これ、なんとも言えない中毒性。独特なクセで美味しいのか不味いのかも判断がつかないくらいなのに箸が止まらなくなる、なんか得体の知れない外国料理みたいな感じ(笑)…ほんとにいいですよね、アレンジのこの“黒い”ユーモアセンス。

『副流煙』
これも、なんとも心が不安定になる不穏な雰囲気の曲。リズム隊のラウドなサウンドがフィーチャーされつつ、分かりやすく“ラウドロック” とか “パンク”という感じともまた違う。
次々と変容していくオケが、なんかこうオムニバスのドラマを観ているようでもあります。『世にも奇妙な物語』的な曲と言いましょうか。

『世紀末』
これはなんか、姉妹盤(?)的な『ランドリーで漂白を』にも通じるような、華やかで快活でキャッチーな雰囲気のある曲ですね。いや、充分にクセはあるんですけれども。
千明さんの歌声の、エレガントな側面がフィーチャーされていると思います。『ランドリーー』の感想にも書きましたが、本当に、津野さんの曲と千明さんの歌声の組み合わせが大好きだったなぁ、ぼく。



そんな、計5曲。

R.I.P.津野米咲。










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