>オリジナルミニアルバム
>タイトル:テイクミー
>アーティスト:Saucy Dog
>リリース日:2020年 9月 2日
>記事作成日:2020年 10月 25日





聴きました!

最近出てきたバンドの中ではトップクラスに好きな人たち、Saucy Dog。その、最新アルバム。
配信シングルとして何曲か先行リリースされていて、「あんまり先行で出てきちゃうとアルバムの新鮮味がなくなる〜!!」なんて思ってたんですが、アルバムとしてフツーに楽しめました(笑)



そんな、先行配信シングルからスタート。
シングルとして聴いた時から、その甘酸っぱくて爽やかで感傷的な雰囲気に心を奪われておりました。
今はもう10月ですが、まだ昼間は暑いくらいの日もあるので…夏の終わりを存分に楽しめる曲。

『今更だって僕は言うかな』
この主人公、なんかやらかしたのか?(笑)
多分、大学生くらいの時にこの曲を聴いたら“共感”というカタチでハマる人は多いんじゃないかな。好きだ嫌いだが、頭の中の9割を占めてますからね(笑) 一方で今の自分は、ドラマを観るような気持ちでこの曲にハマっている。あぁ、自分も歳を食ったんだなぁなんて、しみじみ思う。

『雷に打たれて』
アッパーチューン。前のめりとすら言えるくらいに前向きな勢いに満ちた、瑞々しく活力に満ちた雰囲気が好きです。

これも配信シングルでした。
青春の甘酸っぱさがほろ苦い、ミドルバラード。うん、ほんと、20代で聴いたら甘酸っぱく、それ以上で聴いたら甘酸っぱさを捉える“味覚”の衰えにほろ苦さが強調されます(笑)
ある意味で“セカイ系”というか、もう世界に2人しか居ないかのように愛に没入する感覚は、若者特有ですよね。その若者特有の空気感が、恐ろしい程に綺麗に切り取られている曲。

『film』
感傷的な曲が多いけれども、その中でも特にセンチメンタルな曲。音数は少ないけれども、その分メロディと歌詞のストーリーがダイレクトに伝わってきます。
一聴した限りでは飄々としているようにも感じられるボーカルさんですが、特にセンチメンタルを歌うところでは実は結構感傷的で“表情”豊かな歌い方をなさっていて、それが存分に堪能出来る曲です。

BLUE
この曲も配信シングルとしてリリースされてました。この曲が、リリース順で言えば本作中で一番古い曲なのかな。
モラトリアムを感じますねぇ。本当に、ハイティーンからモラトリアム期の人の“内面”を、上手に表現するバンドだと思います。歌詞だけではなく、メロディにしてもアレンジにしても、ジャケットワークに関してすらそう思います。こんなん、大学生が聴いたら絶対ハマるじゃんねぇ?

『猫の背』
可愛らしい雰囲気のアレンジ。ここまで、どっちかというと感傷的で哀愁に満ちたアレンジが多かったので、この曲のあったかい空気感でアルバムを聴き終えられるのはなんかほっとする感じです。食後に出てくるお茶みたいな?
アレンジ的には、他の曲に輪をかけてシンプルというか、トリッキーな要素がゼロ。でも、その分、胸の奥のほうにまでしんと沁みてくる。20歳前後の恋する若者にヒットしそうな曲を沢山出してる割に、時々やたらと老成したような顔を見せる瞬間があって、それも含めてこのバンドが好きです。



そんな、計7曲。

今回もまた、どの曲も凄く素敵だったなぁ。

一方で、敢えて言うなら、先行配信曲を超えるようなアルバム曲が、少なかったかな?と。
先行シングルがどれもこれも良かったので、かなり期待値を上げてこのアルバムを聴いちゃったんだろうな…もちろん“捨て曲”みたいなのがあるとは思ってないけど、シングル曲たちのほうが“グッと来る”ものが多かった。例えるなら、映画の予告編で「超面白そー」ってなって観に行ったら、派手なのは予告編にも出てたシーンだけだった…みたいな?
もちろん、アルバム曲には燻し銀の良さがあったと思います。なのでそれを否定するつもりは全くないんだけど…先行シングルを、ああいうタイミングで出すのが本当に良かったのかなぁ?とはちょっと思いました。
まぁ、色々と狙いやしがらみがあるのかも知れないですけど。





お気に入りは、
#01 『シーグラス』
#04 『結』
#06 『BLUE』
#07 『猫の背』





この作品が好きなら、
・『サイダーの街まで』/サイダーガール
・『レポート』/Official髭男dism
・『s.i.n』/マカロニえんぴつ
などもいかがでしょうか。





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