>オリジナルミニアルバム

>タイトル:永遠のロストモーメント>アーティスト:宇宙まお>リリース日:2020年 1月 8日>記事作成日:2020年 2月 19日




聴きました!
すごーくハマってるという程でもないんですが(失礼!)、新譜が出るとなーんか自動的にチェックを入れてしまうアーティストさん。今回も、なんとなく。


『正体』洒脱なポップス。落ち着いてるけど躍動感も感じるサウンドに、憂いを帯びた宇宙まおさんの歌声が映える。サビでリフレインする「その正体は〜」が、頭から離れなくなる(笑)。
『もう踊れない』アップテンポなサウンドに、ほんのちょっとのシニカルが効いてます。端々で、ニューミュージック的なアクの強いフレーズが盛り込まれていて、なんとなく“昭和の名曲”を聴いてる感覚になる瞬間があります。
『ビールの王国』人によっては、移住して帰化したい国なんじゃないでしょうか(笑)。 ぼくは一切飲まないんで、そういう意味ではこの曲が全体で醸し出す幸福感自体を今ひとつ共有出来ないんですが。まぁでも、ほかのお酒であるとか、もっというと何でもいいから“好きなもの”を思い浮かべながら聴けば、たちまち共感。Aメロのなんか不思議な浮遊感とか、サビの多幸感とか…メロとアレンジがクセになる曲。
『キッチンの恋人』ミドルテンポの落ち着いたポップチューン。歌詞で描かれる物語は、友人の話を聞いているかのような身近さで。生活“感”のあるストーリーが、生活“臭”を感じさせないスッキリとしたオケの上で展開。結果、爽やかな日常感を醸し出す曲に。
『ピザとコーラ』タイトルの字面だけで、生唾ゴクリとやっちゃいます(笑)が、曲の本題はそこじゃない。本作、ヴァースで不思議な雰囲気を醸し出しといてサビになるとスッキリ広がっていく感じの構成が多いな、と感じました。一つの曲のなかで、二つの空気感がある感じ。
『潮騒』爽快感のある曲。そのタイトルをそのまま音にしたような、潮の匂いが鼻腔をついてきそうな曲。サマーチューンではあれど、ギラついた太陽の下のそれというよりは陽も昇り切る前の風が心地よい爽やかな夏の朝って感じの曲です。
『東京』色んな人の色んな想いを背負った、東京という街。希望や楽しさだけではない、センチメンタルな側面を歌った曲ですね。多分、生まれも育ちも東京の人にはなかなか伝わらないかもしれない感情…それをこの曲から感じました。意欲と決意と希望とを強く抱いて、主体的に東京という街に踏み入った人だからこそ抱く、なんとも言えない感傷。そんなものを、ぼくはこの曲から感じました。街も人も、変わらないままでは居られないですよねぇ。それと、どう向き合っていくのか。


そんな、計7曲。
ここ何作かの宇宙まおさんは、作品の“対象年齢”をグッと上げてきたという印象を受けます。以前は正直、色んな感情をもっと漠然とした表現で歌ってた印象なんだけど…最近は、その光景が目に浮かぶような描写で、もっと“体温”を感じる感情を描いている感じがします。以前が抽象画だとするなら、今は写実画を見ているような。どっちが良いとか悪いとかって話じゃないんだろうけど、ぼくは近年の作風のほうが好きだな。
贅沢を言うなら、あとほんのもうちょっとだけ、何かしらのパンチが欲しいかなぁと。アレンジなり、メロディラインなり、演奏陣のプレイなり、歌い方なり…曲によってアプローチは様々でいいと思うんだけども、「いい曲だなぁ」とは思う反面引っ掛かりが少ないというか。良くない意味で“無難”という印象なんですよねぇ。もちろん、「じゃあラップをやってほしいのか」と問われればそういう事ではない(笑)




お気に入りは、#03 『ビールの王国』#04 『キッチンの恋人』#07 『東京』




この作品が好きなら、・『逆上がりの向こうがわ』/関取花・『やさしい花の咲く場所』/奥華子・『スマイる!』/近藤夏子などもいかがでしょうか。




サブスクにあれば聴くかな…レベル(^_^;)









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