>オリジナルフルアルバム
>タイトル:Out Of Blue
>アーティスト:GOING UNDER GROUND
>リリース日:2016年 8月 24日
聴きました!
現体制になって初めてのアルバム!
タイトルには、「青春の終焉」という意味と「バンドの第2章の始まり」という意味とがあるそうです。音楽サイトなどでは上記の2つを並べて紹介してましたが…つまり、同じ意味ですよねー。青春はGOINGの音楽に重要なファクターだったと思うので、それが終焉するという事は自動的にGOINGの第2章が始まるという意味になると思うので。
夏のロッキンで印象的だった『Teenage Last』からスタート。
サウンドも、内容も、これでもかってくらいに青春。本作のハイライトに持ってきてもいいくらいの曲だと思うのですが、1発目に持ってきたのは『Out Of Blue』の決意表明といったところでしょうか。
禁煙を始める人の「最後の一本」のような、そんな感じで青春を噛み締めているように感じました。
アッパーで爽快なロックンロール、『天使たち』。
これもまた青春してますねぇ。だけども、単に成長出来ずに懐古してるばかりの大人たちの音楽というのではなくて、そこら辺も俯瞰しながら、それでも敢えて青春を歌っている感じがします。
続いて、『Driffting Drive』。
ヤンチャな空気感で満ちている、楽しげで優しくてちょっぴりメランコリックな曲。
「子どもの視点」というよりは、「子どもを見守る大人の視点」という感じか。
これもまた疾走感のあるパンキッシュなロックチューン、『Anti Hero』。
敢えてチープに、割れたような音質でRecされていますね。なんというか、ちっちゃいラジカセで聴いてるような。AMのラジオで聴いているような。それが、なんとも言えず曲の雰囲気にマッチしていて素敵。
軽快なリズムの『45rpm』。
ガレージロック…というか、まさにガレージで鳴らしているアマチュアバンドの曲みたいな気持ち良さ。そして愉快さ。「あー、またバンドやりてーなー」なんて、年甲斐もなく本気で思っちゃいます…。
キャッチーなポップチューン、『スパイス(Alternative Ver.)』。
開放的なメロディも、人懐っこいアレンジも、どこを切り取っても「らしさ」でいっぱい。『トワイライト』なり『ハートビート』なり、この方々の代表曲を彷彿とさせるキャッチーさなのです。
そしてタイトル曲、『out of blue』。
マイク1本で、全ての音を一緒くたに1chで録ったデモ音源みたいな音(前半特に)。その身近さが、手軽さが、安っぽさが…自分がバンドをやってた頃の甘酸っぱい記憶とオーバーラップして切なくなるのです。。。
前曲と地続きというか、世界観を共有しているような曲『Soul Train』(「曲が似通ってる」とかそーゆー事ではないですよ!)。
多重のコーラスワークや、メンバーのアンサンブル以外にも色んな音が鳴っている構成や、エトセトラエトセトラ…結構凝った作りになっているのですが、1chで録ったような前曲と、なーんか繋がってるような気がするんですよねぇ。
アコーディオンの音色が華やかな『天国の口、終わりの楽園』。
アコギのストロークも軽快で、とても力強くて、楽しくて、そしてちょっとだけ切ない曲。アコギは軽やかで、ピアノは奔放で、ドラムはドカドカ鳴っていて、ベースは歌っています。楽しくて楽しくて、すごく楽しくて切ない曲。
ラストは『the band』。
ロッキンで聴いた時、凄く良かったんだよなぁ。メンバーの脱退やら何やらと、感傷的になりかねない色んな出来事を乗り越えたバンドとは思えない、ただただ音を楽しむ姿がとても印象的でした。
このアルバムは、そしてこの曲は、「ここまで」ではなく「ここから」を歌っています。
そんな、計10曲。
とてもセンチメンタルなアルバムでした。それは、青春の終わりを切り取っているアルバムコンセプトによるものもあるとは思うのですが、こちらの受け取り方も大きかったのかな。メンバーが減ったり、インディーに戻ったり、結構な物語を抱えたバンドでしたからね。
でも、最後に『the band』を聴いて思ったのは、「ぼくが本作にバンドの物語を投影しすぎたら申し訳ないんだな」という事でした。
この人たちは、そんな感傷で音楽をやったりはしていなかった。もっと純粋に、もっとひたむきに、ただただ音楽を楽しみ探求しているんだという姿勢がひしひしと伝わってきて。ぼくも、「バンドの物語」よりも「音楽」を楽しむべきだなーって思ったワケです。
とにかく、このバンドの「これから」が楽しみでしかたない!
お気に入りは、
#01 『Teenage Last』
#05 『45rpm』
#09 『天国の口、終わりの楽園』
#10 『the band』
この作品が好きなら、
・『REFLECTION』/Mr.Children
・『日日是好日』/藤巻亮太
・『androp』/androp
などもいかがでしょうか。
iPod nanoにも入れておきたいレベル(^.^)
ぼくの、もう1つのブログもご贔屓に!
▶︎音楽雑記帳