>オリジナルフルアルバム
>タイトル:ひと
>アーティスト:YeYe
>リリース日:2016年 7月 13日
聴きました!
前作『Hue Circle』がめっちゃ良くて、なので本作もやたらとハードルを上げて聴きましたよ(笑)さて、その結果は…。
『a girl runs』からスタート。
優しいタッチのドラムスが、タイトル通りの軽快さを醸し出すポップチューン。このふんわりした感じは、なんかフレンチポップとかそっち系の雰囲気を出しています。
でも、ちょっとだけ、「YeYeさんてこんな声だったっけ⁉︎」と、こんがらがる(笑)
ギターのサウンドが前に出た、普段よりほんのりエッジの効いた『Broke Your Phone』。
うん、YeYeさんの声ってこんな感じ。なんか、『a girl runs』と全然声が違くありません?…そんなわけで、YeYeさんのふんわりしたボーカルと、奔放なバンドサウンドが素敵なコラボを見せている曲。
ハンドクラップをパーカス代わりに、『close your eyes』。
ボーカルとコーラスとグロッケンの、陽気で身近で幸福感のある空気が「らしい」曲。中盤以降、バンドが加わってもその雰囲気は一切変わる事がなく。
テンポとかアレンジがどんどん変わっていく、ユニークな構造の曲でした。
前曲とは一転して、ストレートなアレンジで『ねじれる』。
伸びやかな歌声は、だけど前曲までとは違って憂いを帯びた雰囲気に。曲調はそんなに大きく変わったわけではないのだけれども、そこはかとない切なさが滲むのです。
シングル収録曲のアルバムバージョン、『のぼる、ながめる(album ver.)』。
単音のピアノが最低限のリズムを刻むだけ、そんな物静かな入り口。だけど、少しずつ色んな音が重なっていって、段々と賑やかでポップな空気に変わっていく。
マーチのようなドラミングが特に好き。
大河の流れのようにゆったりと大らかな雰囲気の、『very bad nights make you strong』。
タイトルの、強いメッセージ性を見ると「その辺を、日本語詞でもっと深く掘り下げればいいのに」なんて思わなくもないけれど。でも、英詞ならではの、想像で補える余地の広さがいいのかもしれません。
続いても物静かな入り口の曲、『Veronika』。
中盤で重なる語り(?)が、突然過ぎてびっくりするけど(笑)でも、それも含めて色々と印象に残る曲である事は間違いないです。
ポップでキャッチーな曲、『ate a lemon』。シングル曲ですね。
タッチは優しいんだけれども手数は多くてウキウキとした気分にさせるドラムス。そして、アンプに直でつないだ音みたいにアグレッシブなギター。更には、演奏陣を挑発するように自由に行き来するキーボード。この曲は、「演奏陣の勝利」といった感じの出来ですね。
ラストは『ほし と にし』。
これはアレかな…一発録りだろうか。しかも、ギターはシールドじゃなくてマイクで拾った音のような。分かんないですけどね。そんな感じの、臨場感とタイムリー感のある曲。
一見シンプル、だけどその実、結構手の込んだ作りになっていると思いました。アレンジ&演奏面で。
そんな、計9曲。
今回もまた、「セールス」だとか「シーンの流行」だとかを一切気にしない、我が道を行く一枚になっていたと思います(笑)
いや…職業として、そして全国流通の規模でやっている以上、セールスを度外視しているわけではないのでしょうが。でも、セールスが一番ではないという事がよく伝わってくる作品でした。大事に作られてきた曲たちなんだろうなぁ。
まぁ、ね。前作が良すぎて、だから今作もハードルを上げすぎて(笑)前作ほどのインパクトを感じられなかったのは残念だけど、当たり前といえば当たり前…というか、それは聴き手の問題でした。
お気に入りは、
#03 『close your eyes』
#04 『ねじれる』
#05 『のぼる、ながめる(album ver.)』
この作品が好きなら、
・『Boom!』/マイア・ヒラサワ
・『AROUND the CORNER』/sugar me
・『It's Me』/岩崎愛
などもいかがでしょうか。
iPod classicには入れておきたいレベルf^_^;)
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