>トリビュートアルバム

>タイトル:JUST LIKE HONEY -ハチミツ 20th Anniversary Tribute
>アーティスト:V.A.
>リリース日:2015年 12月 23日
>記事作成日:2016年 1月 24日





聴きました!

スピッツの大名盤『ハチミツ』の、リリース20周年を記念して企画されたトリビュートアルバムだそうです。
アーティストのトリビュートというのはよく見かけますが、1つの作品に焦点を絞って、なおかつ曲順までオリジナルに沿った形で作られるトリビュートアルバムというのは大変に珍しいのではないでしょうか。

参加アーティストの顔ぶれも、なかなかにぼく好み!



『ハチミツ』
赤い公園によるこの曲でスタート。近作の赤い公園のポップでキュートなガーリーロック路線と、この曲の持つポップネスは、非常に相性が良い。選曲の妙とはこの事ですよねぇ。1発目、この曲を聴いた時点で「この作品、アタリだな」と思えます。

『涙がキラリ☆』
続いて、10-FEETによる、メガヒットシングル。10-FEETの事だから、てっきりBPMアゲアゲのアッパーなメロコアアレンジで来ると思ったんですけどね。オリジナルの雰囲気を踏襲しつつもバンドの音圧を最大限に発揮した、ラウドな仕上がり。

『歩き出せ、クローバー』
NICO Touches the Wallsのプレイで、この曲を。ボーカル光村さんの奔放なボーカルはちょっとだけ大人しめな感じがしないでもないけど、コーラスワークが全編に渡って絡んでいたりして、“らしい”んだけど新しいNICOを聴けたような印象です。

『ルナルナ』
ぼく的には意外な人選、ゴールデンボンバーのボーカル・鬼龍院翔さんによるこの曲。ぼく、金爆関連の楽曲をちゃんと聴くのってこれが初めてだったのですが…取り敢えず、トラックがかなり綿密にアレンジされている事にびっくり。オリジナルの雰囲気も残しつつ、結構大胆にリアレンジが施されていて。生音の、バンドサウンドの良さみたいなものがひしひしと伝わってきて。そう思ってググってみたら、この方、マルチプレイヤーなんですね。すげぇ。

『愛の言葉』
何かと話題(苦笑)の川谷さんのバンドindigo la Endによる。テクニカルで本格派な演奏、サビで突然テンポを変える展開。このバンドっぽい、独特なのにキャッチーな持ち味がよく表れていると思いました。選曲も素晴らしい!
出来る事ならこの作品のほうで話題になってほしかった。

『トンガリ'95』
ぼくは“お初”なアーティストさんLAMP IN TERREN。いいですね! 勢いがある。おそらく若手のバンドなのだと思いますが、荒削りながらも芯のあるサウンドが印象的でした。オリジナルにある遊び心はソリッドな切れ味に変換されていて、とにかくカッコいい仕上がりでした。
この方々のオリジナル作品も聴いてみたい。

『あじさい通り』
クリープハイプ。
確かに、この方々のオリジナル作品を聴く時に感じる郷愁・哀愁のような切なさと、この曲自体が持つそれとはよく似ているかもしれない。だからなのか、リズムなんかは大幅に改変されてるし曲の中でも何度も切り替わったりしててある意味トリッキーな仕上がりだというのに、違和感なく聴けたんです。スッと入ってきました。

『ロビンソン』
なんと、9mm Parabellum Bullet参戦。なんというか…ある意味では「9mmらし」くもあり、一方で新鮮さもある。高速のBPM、そして手数の多いドラムと軽重がくっきり分かれた2本のギターetc、その辺はまさに9mmらしい。でも、普段ならもっともっと勢い重視で、かつメタルっぽい要素が強い気がするのですが、今回は“ポピュラーミュージック”に寄っている気がして。そうい意味では新しさを感じたのです。

『Y』
GOOD ON THE REELさん。相変わらず良い声してますね…といっても、ぼくはこの方々のオリジナル作品を一枚しか聴いた事がないのですけれども。そのオリジナル作を聴いた時よりも、声に特徴が出ている気がしました。繊細なんだけれども素直な強さのようなものも感じられて。
そして、これまた選曲がGood!

『グラスホッパー』
アジカンまでも参戦。アジカンとスピッツって、ぼく的には意外。オリジナル音源を踏襲したアレンジには、むしろ自信を感じました。自分たちの音への自信と、そもそもの曲が持つパワーへの信頼が。
しかし、今まで一瞬たりとも感じた事が無かったのですが、この曲を聴いて、マサムネさんとゴッチさんの声ってちょっと似てるなぁ~と思いました。いや、“似せてる”のかなぁ。

『君と暮らせたら』
本編ラストは、曽我部恵一さんと初恋の嵐さんのコラボで。曽我部さんの柔らかくて味のある声と、初恋の嵐の熟練の技が聴ける、さらっとしてるようでいて聴き応え充分な仕上がり。

『俺のすべて』
ボーナストラックとして、スコット・マーフィーさんによるこの曲も収録。軽快なポップロックであるオリジナルに比べて、マーフィーさんらしいヘヴィかつ攻撃的なこちらのバージョン。



そんな、計12曲。

華やかですね。それに尽きます。ロックでポップなマスターピースを、イメージはそのままに再構築している感じ。そういう意味で、オリジナル盤も本作も、甲乙がつけがたいです。

しかし、若手のバンドに至るまで細かくチェックしてるんですねぇスピッツの皆さんは。そして、手堅くオファーをかけている。参加メンバーのチョイスという面から見ても、中々興味深い作品でした。





お気に入りは、
#01 『ハチミツ』/赤い公園
#05 『愛のことば』/indigo la End
#06 『トンガリ'95』/LAMP IN TERREN
#10 『グラスホッパー』/ASIAN KUNG-FU GENERATION





この作品が好きなら、
・『一期一会  Sweets for my SPITZ』/V.A.
などもいかがでしょうか。





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