>オリジナルミニアルバム
>タイトル:round voice
>アーティスト:桐嶋ノドカ
>リリース日:2015年 7月 29日




聴きました!

いやぁ、予想外に良かった。
「予想外に」というのも失礼な話ですが…以前、配信でリリースされた『Wahの歌』を聴いたのですが、あの曲を単体で聴いた時には「うーん、悪くはないけど…」という感じだったんです正直。それが、今回、その曲を含めて全ての曲が良くて。というか、アルバムとしてすごく纏まっていて、コンセプチュアルで、かつ聴きやすくて。
この方への評価が、かなり変わりました。

そもそもね、「大好きな小林武史Pがプロデュースする新人なんだ」「久々の、烏龍舎所属新人!」なんてところから聴き始めてるので、そんな不純な入り口から入ったヤツにとやかく言われたくはないと思いますが(笑)


#01、『風』からスタート。ストリングスのナチュラルな音色と打ち込みの幾何学的なビートとか不思議とマッチしています。さすが小林P。そして、そんな圧倒的なトラックに全く劣るそぶりのないパワフルなボーカル。
ゆったりとしたところから徐々に加速度をつけていくアレンジも秀逸。

#02、『キミのいない世界』。こちらも、打ち込みのビートと生のバンドアンサンブルとが上手に融合しています。前半部分の“抑えた”感じの雰囲気と、そこで溜め込んだエネルギーが一気に発散されていくように伸びやかに広がる後半とのギャップが気持ちいいです。

#03、『ボーダーライン(Album ver)』。歌詞に強いメッセージ性あり。そして、サビの浮遊感ある雰囲気が特徴的。これも、途中から加速度的に世界が広がります。
そう言えば、歌詞を書いたりコンポーザーもこなす女性ソロアーティストって、これまでの烏龍舎には居ませんでしたね。

で、『Wahの歌(Album ver)』。オリエンタルなアレンジと牧歌的な雰囲気は、配信時に単体で聴いた時には今ひとつパンチに欠ける気がしていたのですが…本作で、アルバムを通して聴いた時に、初めてこの曲の真価が分かった気がします。本作で多用されている打ち込みの音は引っ込み、生音のダイナミズムが強調されています。それもあってか、曲に力強さのようなものが漲っているように感じられ、とても胸に迫ってくる作品になっていました。

ラスト、『世紀末のこども』。ここまでの曲に比べて、日常の延長線上といった感じの身近な雰囲気が流れる曲。歌詞の内容は、まさに現代を象徴するような描写がありつつもテーマは普遍的。アレンジ面で言えば…途中の時計の音色に毎回びっくりする(笑)そこを境に、総力戦といった感じであらゆる楽器が重なって厚く深く広く弾けて、圧倒されます。


そんな、計5曲。

いやいや、なかなかですよこれは。
いまでこそ独自の個性を発揮しまくるMy Little Lover・akkoさんやSalyuさんですが、それでも初期は小林Pにコントロールされている感があったように思うのですが…この方は、すでにクリエイターとして小林Pと互角にやり合っている気がする。それってかなり凄い事ですよね。まさに、“驚異の新人”って言葉がぴったり。




お気に入りは、
#01 『風』
#03 『ボーダーライン(Album ver)』
#04 『Wahの歌(Album ver)』




この作品が好きなら、
・『Maiden Voyage』/Salyu
・『amezing sky』/片平里菜
・『世界』/ハルカトミユキ
などもいかがでしょうか。




CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/









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