アウランガバードに着いてからは、ずっと天気が悪くて、夕方には強めの雨なんかが降ったりもした。

アジャンター遺跡を見に行った翌日、もう遺跡はお腹いっぱいだから、北に上がってしまおうかとも思ったけど、ここからわずか40分のところにある事と、アウランガバードの若干の居心地の良さのため、エローラ遺跡も見ることにした。

エローラまでは乗り合いジープ。



前座席4人、後部座席4人、最後部座席4人と、無理やり12人もジープに詰め込まれ、前座席の真ん中に座っていた僕の左足はこの上ないねじれっぷりで、その後観光中ずっと痛かった。

前に4人も座ると、ドライバーもハンドルに対して半分くらいしか場所を取れないわけで、ギアチェンジバーなんて、人の股の間にあったりして、正直その状況は、成立していないとしかいいようがない。

無理しすぎでしょ。





って事で、たどり着いたエローラ遺跡。


アンコールワットやピラミッドと並んで最も印象的な世界遺産(Wikipediaより)




アジャンター遺跡とは違って、こちらは仏教窟以外にもヒンドゥー教、シィク教の石窟がある。


歴史の順を追って、作られてて、仏教→ヒンドゥー→ちょこっとシィク となってる。

まず向かったのは、仏教窟。

昨日行ったアジャンター石窟のデジャブなところもあったんだけど、様子は違って、あまりに未完成で、ただだだっ広く、あきらめすぎだろ!って突っ込みたくなる石窟が多かった。


今日も、チベット僧達が見学されてる。





そして、エローラ石窟最大の見所 第16窟。カイラーサナータ寺院
エローラに関しては、もうこれだけ見ればいいんじゃない?
ってくらいに、みどころ。

ただの岩山から、これだけの規模の寺院を作り出したってのはアジャンターもそうだったけど、凄すぎる。
この規模のでかさと、彫刻の緻密さってのは、どう考えても途方もない時間が掛かってるだろうし、当時の事を想像しても、想像しきれないくらいにやりすぎ。本当に、お疲れ様でした。


寺院の内部。これも全部、掘ったんだと。


さまざまな彫刻と取り囲む回廊や、コウモリがいる石窟なんかもあったりして、もうなにがなんだか・・・


こんな寺院に感動してる間に、強い雨が降ってきて雨宿り。
ガイドブックには、最初にここに来ちゃうと他の石窟の印象が薄れるので注意!みたいなこと書いてある。
でもって、僕も歩きつかれてこれ以上雨の中見る事に対する諦めの心を抱く。



結局、第34窟くらいまであるらしいんだけど、歩き疲れたし、雨だしもういいやという事で、
16窟を見た後は、ひとつだけ見て、アウランガバードへ戻る。


正直、この種のヒンドゥーの像には飽きてしまった。

華やかで繊細に彫られてはいるんだけど、もう何がなんだか・・・

暇をもてあまし過ぎて、造りすぎなんじゃないかと・・

それでもって新たに作ろうとしすぎて、やり残しすぎなんじゃないかと・・・


これ以上文句言うと、シヴァ神にぼこぼこにされそうなのでやめときます。



少なくとも、仏像や仏塔のほうがシンプルで心が落ち着く気がするな。
さてさて、いよいよ韓国を発って日本へと帰国する日がやってまいりました。


この旅を通して、何度も何度もこの日を思い、

世界一周を終える瞬間がどんなだろうと想像し、

どこかで事故にでもあって帰れないかもしれないという不安も抱えつつ、

とにかくその日が今日やってきた。




映画や小説のように、旅の終わりに何かドラマチックな展開が待ち受けることも無く、

この休戦中の国でたまたま戦争が再開されることもなく、

「今日が最後ですけど、どのような心境ですか?」と聞いてくるリポーターもいなければ、

「さぁ、最終日だ。いったい何が起こるのか!」と見えないブラウン管の向こう側で

人事のようにしゃべるようなナレーターもいないの最後の日はとにかくやってきた。



プサンに来て何もしてないから、なにかしなくちゃと思うものの、大して何も見当たらない。


とにかく僕は宿をチェックアウトして、夜の船の出航まで時間をつぶすべく、

町へと繰り出した。



そしてとりあえず仕方なくサウナに行く。


いわゆるチムジルバンとかいうやつだ。

旅の疲れでも癒そうと中に入るんだけど、

チムジルバンとかいったところで、低温サウナ。


サウナルームだけじゃなく、その辺の廊下にも

まるで麻薬抗争後のメキシコ北部の町の死体のように

眠りこける韓国人がごろごろしていた。



サウナを出て、さてさて何をしようかと思ったところで、

近くの大型量販店は開店セールをやっていたみたいで、

店頭では、誰も聞いていないのに女の子2人がせっせと歌い続け、

大きな人型の風船がむなしく風に揺られていた。



そして、西面駅に僕はいるわけだけどここにはロッテホテルという

プサン一の高級ホテルがございまして、

僕はそのホテルの二階を目指した。
メキシコ第二の大都市グアダラハラ


メキシコシティと比べると観光資源はだいぶ少なくて、

町の中心の大通り沿いにある大聖堂や

世界遺産のオスピシオ・カバーニャスぐらいなものだから、

正直なところあまり面白くはなかったけれども、








このグアダラハラの人口は、165万人ほど。

これは僕の故郷、札幌市と同じぐらいだ。

そして、1時間ぐらい離れた場所にある長距離バスターミナルから

町の中心部に向かう最中に町を眺め、そして中心部を歩いてみると、

景観はまったく違えど、

なんとなーく札幌と似たような規模だって感覚が、

なんとなーく自分の居心地センサーに反応してくるわけ。


それなりの規模だから、そんなには退屈しないし、

大きすぎないから、そんなには窮屈しないだろうし、

そのなんとない極めてあいまいなフィット感がグアダラハラの魅力なのかと思う次第。



実はわずか4時間しか滞在しなかったから、

何にもわかっちゃいないんだけどね。





メキシコシティを出てからグアナファトで1泊、そしてグアダラハラには夕方到着して、

そのまま夜行で北を目指しまして、次に向かうは・・・・

ま、グアダラハラもグアナファトも知名度があまり高くないので、

ちょっと想像するのが難しいかもしれませぬが。