旧暦で新年を迎える中国では、今回は、2月12日(金)が、春節(旧正月)でようやく

2021年、丑年を迎えた。

 

2月11日~17日は、春節(旧正月)休暇だった。

例年ならば、大半の中国在住日本人は、日本で休暇を過ごすところだが、新型コロナの

影響により容易に帰国することも出来ず、中国に留まった。

政府の指示に従い、出来るだけ移動を避け、上海に留まるよう全社員へ要請し、滞在先

の報告を義務付けていた上海の日系企業も少なくない。

また、上海日本人学校でも上海を離れないよう保護者へ依頼しており、ネズミ家もそれに

従った。

 

中国政府の方針としては、低リスクエリア居住者の往来は、制限しておらず、海外旅行

が難しい今、上海市外からの観光客も想定され、出来るだけ外出を控えた。

結果、多くの時間を自宅で過ごすことになり、連日、3度の食事を用意していたら・・・

昨年、上海でコロナが猛威を振るった頃、テレワークだった日々を思い出した。

 

数少ない外食時は、感染リスクを減らすため、個室を予約したり、スペースに余裕のある

レストランを選択。

レストランへ向かっていると、春節仕様で赤くライトアップされた東方明珠(テレビタワー)が

目に入った。

同じく外灘(バンド)方面へ向かう人の波は、例年よりは少ないものの上海以外の方言

の人達が多く、明らかに中国国内の観光客ばかりだった。

以前ならば賑やかだな、ぐらいにしか思わなかったが、コロナ以降は、密になる場所は、

一刻も早く立ち去りたいと思うようになり、足早に先を急いだ。

 

例年の今頃は、日本から持ち帰った食品や日用品を片付けたり、洗濯機をフル回転

させ、疲れていても充実感があったが、今年は、食事の準備と家事に明け暮れ、消化

不良な春節(旧正月)休暇だった。

 

このところ上海では、現地発生型の感染者は、確認されていない。

今後の状況を見守りたいと思う。

 

* おまけ *

中国在住日本人が、容易に一時帰国出来なくなり、1年が経過した。

中国駐在者の中でも僻地赴任者や単身赴任者の中には、メンタルのダメージを受ける

方々も出始めており、一部企業では、両国での隔離期間を承知の上で一時帰国を認め

ている。

多数の駐在員を抱える企業では、業務に支障を来たさないように交替での一時帰国を

実施。

 

ただし、大半の企業の駐在員にとって、一時帰国は、夢のまた夢だ。

そんな中、日本在住の奥様から「子どもの行事に合わせて何が何でも一時帰国して!」と

言われた駐在員の話を耳にした。

現段階では、一時帰国すると両国での隔離期間が合計1ヶ月にもなるという高いハードルが

あるため、個人都合を優先してくれる企業ばかりではない。

駐在員ご本人も内心では、一時帰国を望んでいるだろうが、それも叶わない今、会社と家族

の板挟みでやるせないだろうなぁ・・・と気の毒に思った。

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春節前、淘宝(ネット通販サイト)で最も売れた商品は、自動麻雀卓。

男女を問わず、麻雀を打てる中国人が多いので、自宅用かと思ったら、都会からの帰省を

取りやめた罪滅ぼしに両親や祖父母へ贈った都会在住の若者の購入者が多かったそうだ。

新型コロナは、一家団欒が基本だった中国人の春節の過ごし方にも大きな影響を与えて

いる。