昨日7月19日(金)、日本人学校の1学期が終了し、いよいよ今日から夏休みのスタートだ。
この週末は、駐在員である父親を残し、母子のみで一時帰国される日本人も多いだろう。
ネズミ家は、今年も1週間の一時帰国を除き、上海に残留予定。
息子の計画では、この長期休暇を利用し、体力づくりと集中的に中国語を学習するそうだ。
早速、中国語の先生と自らスケジュール調整し、最終日程が、ネズミに送られて来た。
(息子の学習計画なので、ネズミは、ノータッチで最終決定を知らされるのみ。)
ところで、この1学期において、最大の成果と言えば・・・
ついに息子が、25m泳ぎ切ったことだ。
苦手な水泳を克服すべく、本人と相談の上、3年生では、スイミングスクールへ入会した
ものの、「(中国人)コーチの指導方法が、納得出来ない。ボクには、ボクのペースがあるん
だ!」とわずか2回で勝手に退会して来た。
入会規約に基づき、授業料は、返金されなかった経済的な痛手を今でも思い出す。
中国人の親は、支払った金額以上の成果を習い事にも求めるため、スイミングスクールの
コーチもスパルタ式で指導する。
一方、何事も自分で納得しなければ、梃子でも動かない性格の息子にとっては、コーチが
主導権を握るこの”中国式指導法”に反感さえ抱く結果となった。
4年生では、沖縄のプライベートプールでネズミ自ら水泳を教え、若干進歩したと思ったが、
翌年のプール授業では、ほぼ”振り出しに戻る”という残念な繰り返し。
そこで、1つや2つ苦手なことがある方が、人間味があっていいじゃないか、とネズミも思考
転換し、見守ることにした。
そして、迎えた6年生では・・・25m泳げないのは、クラスでわずか4人となった。
当然、その中の1人である息子は、「プール授業が嫌だ・・・」とぼやきながら、登校していた
が、水泳が得意な同級生のアドバイスや声援を受け、ついにクロールで泳ぎ切った。
記録会では、軽く25mを泳げるようになっていた。
更に驚いたことには、クラス全員が25m泳ぎ切り、先生のご指導と同級生の頑張りに感動
さえ覚えた。
高学年ともなると友達の影響が大きくなり、本当に有難く、感謝の気持ちで一杯だ。
先日、息子の”25m達成祝賀会”を自宅で開催した。
大好物を前に自らの武勇伝(!?)を身振り手振りを交えて語る表情は、生き生きとして
輝いていた。
わずか25m泳げるようになるのに6年間もかかったが、各自の成長曲線は、異なるの
だから、これでよかったのだと今では、思える。
この出来事は、母親であるネズミに”我が子を信じて待つ”ということを教えてくれた。
* おまけ *
1学期の個人面談では、水泳以外に”国語力”についてもお褒めの言葉を頂いた。
授業中、決して積極的に挙手するタイプではないが、文章を書かせたら、平均レベルの2,3
倍は書け、総合的な国語力から見て、海外生まれ&育ちとは思えないという評価に心から
嬉しくなった。
この話を受け、旦那さんが、「国語力は、あなたの働きかけの賜物ですよ。」と認めてくれた
のも更に輪を掛けて、嬉しかった。
イギリスの研究結果を参考に生後3ヶ月から9歳までネズミが、風邪で声が出ない日以外
は、来る日も来る日も読み聞かせを続けた。
再就職後は、昼間の疲れから読み聞かせの途中でついつい居眠りしてしまい、「ママ、まだ
終わってないですよ!」と幼稚園児だった息子に揺り起こされたり、自分の手をすり抜けた
本が、顔面を直撃したことも今となっては、笑い話だ。
海外における子育てで日本語教育に悩んでいる保護者の方がいらっしゃれば、日々の会話
以外に愚直なまでに読み聞かせを継続することをお勧めしたい。
お金をかけてアウトソーシングするよりも親の働きかけの方が、遥かに効果的だと思う。
今では、自ら1日1冊を日課として読書を楽しむ息子を見ていると、継続は力なり、という
言葉を強く実感している。
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上海在住邦人のお子さんの中でも水泳は、人気の習い事であり、低学年で泳げるお子さん
が多い。