一昨日と昨日の二日間に渡って日本ライフオーガナイザー協会のカンファレンスにオンライン参加しました。
「片づけのプロ向け」ならではの講演はどれも内容が濃くて充実の二日間。
感想は盛沢山ですが、ひとつ「これは大問題やん!」と思ったお話をシェアしたいのです。
その講演は遺品整理のパイオニア、
メモリーズ株式会社代表取締役の横尾将臣さん
によるものでした。
ゴミを出すって簡単じゃない
数々の遺品整理現場で培った、工夫や注意点を沢山ご紹介いただくなかで、話はADL(基本的日常生活動作)が下がると住環境が荒れてくるという話へ。
体が少し不自由になるだけで、トイレで排泄できない、ベッドや布団を使えない、食卓で食事がとれない…
当たり前だと思うことができなくなっていくとのこと。
それは「ゴミを出す」ということも例外ではありません。
ゴミを出すって
・決まった場所に
・決まった曜日、時間(朝早くとか)
・決まった方法(分別、資源ごみは別対応とか)
で出さないといけない。
このルール、
介護度が進んでも健常者と同じルール
なんですよね。
体が不自由な人にとってハードルが高すぎません?
地区のルールによっては
朝か前日の夜じゃないとダメで昼に出せないとか
ビン、缶は遠くに回収場所があるとか
(私の住む地域は車が無いと資源ゴミは出しにくかったり)
ゴミを出せないとどうなるか・・・家にどんどんゴミがそのまま溜まっていってしまいます。
ゴミが家中に溜まった事例の紹介は言葉を無くしました。
頼れる家族や支援があれば…。
母もゴミが出せなかった
実は、私の母も一人暮らしをしていたとき、体が不自由になるにつれゴミを収集場所まで運べなくなりました。
(ほんの100mほどだけど上り坂で、私でも大変)
見かねたご近所さんが、
「玄関に出してくれたらもっていくからね」
と言ってくださり、引っ越すまで何カ月もお言葉に甘えさせてもらいました。
(本当にありがたかったです)
ご近所さんのサポートが無ければ母の家もゴミが山積みになっていたかも…
とこの講演を聞いて一気に怖くなりました。
そして、私自身を振り返ってみても、体調が悪い時、一番に乱れるのがゴミなんです。まず、プラゴミと雑紙をどんどん燃えるゴミ扱いしちゃう。
普段はちゃちゃっと洗ってプラゴミにできるものも、しんどい時は洗う余裕がなく燃えるゴミへ。
総菜に頼ることも増えてゴミ自体も増えます。
ゴミだけじゃなくて、家中が荒れ放題。
そんな状態でゴミを運び出せないとなると…もう何もする気すら起きない。
ゴミを回収に出せるってめっちゃ大切で、でも簡単じゃないんですね。
介護サービス以外でゴミ出しの支援は無いのか?
介護認定を受けないとゴミを自分で出すしかないのだろうか?
自治体のサービスを探してみたら、私の住む豊田市の場合、「ふれあい収集」というサービスを発見。
戸別に収集してくれるようです。
でも詳細をみると介護認定を受けている人が対象の様子。
やっぱり認定受けないと無理なのかーー!とがっくり。
介護認定を受けられなくてもゴミ出し困難な人ってめっちゃ多いと思うんです。
母の介護認定を市に相談していたけど、「無理だと思う」と担当者に言われていた時期が半年ほどあり、その時期が八方ふさがりで一番つらかった。(最終的に、その担当者を押し切って申請したら介護認定がおりたのですが)
介護認定されていなくても、ゴミ出しこれは難しいぞという人に寄り添う仕組みはできないだろうか?
人間らしい暮らしをする土台の部分だからこそ、目をそらしてはいけない。
明日は我が身。
真剣に考えないといけない問題だと感じました。