今は亡き母。生前、介護が必要になった時期のことを思い出して記しています。
前回記事にも沢山反響をいただきありがとうございました。
まったく「写真映え」しないのが逆に良いといってもらえて勇気をいただきました(笑)
母のそばにいるとき、いつも感じていた2つのこと。
体が動かないから
「したいコトをしたい時にできない。」
認知症があるから
「目の前にモノが沢山あると混乱して選べない。」
家族として、とても歯がゆかったです。
そんな歯がゆさを少しですが解消してくれたアイテム、「ワゴン」について今回は書かせてください。
必要な洋服を自分で選びたい
この写真は一人暮らしをしている母が、杖での歩行ができなくなってきて
車いすに切り替えようかという頃の写真です。
(入院中に一気に筋力が落ちてしまいました)
まず、引き出しを開けるのが難しい。
開けられたとしても
たくさんの洋服の中から
季節や体形にあった服を選び取るのが難しい。
(認知症の影響からか「選ぶ」ことが苦手になっていました)
そんなわけで、洗ったものが引き出しの前に積まれて
しかたなく、その服をまた着るような状態でした。
そう、当時の母にはタンスはもちろん、クローゼットも使いこなせないものになってしまっていたんです。
★タンスの開け閉めをしないでいい
★今の季節、体形に合った厳選された服だけが見える
これを叶えるには??
ワゴンだ!!
思いついたらすぐに、
下着から洋服、パジャマまでワゴン1台に集めました。
母のお気に入り、かつサイズもOKなものだけです。
母、「これはいい!」とっても喜んでくれました!
(いつも私が「服どれにする?」と言うと混乱した表情だったのが、ワゴンを前にすると生き生きした表情になっていたのが忘れられません)
ワゴンは移動できるので、リビングで着替えたいという時にも、ワゴンを動かして選んでもらえるので便利。
引越しや、入院、介護施設に入居が立て続けにあって
このワゴン収納を自宅で使えたのは実は数回。
もっと早くに気づいてあげたかったなと少し後悔・・・
でも介護施設に入居するようになってからもワゴンは大活躍だったんです。
唯一の楽しみ「おやつ」を自分で選びたい
介護施設では、母は基本的にベッド生活。
ベッドから動くには介護士さんを呼んで、車いすに移してもらうしかありません。
そんな中で、ベッドに横になりながら必要なものに手が届くというのは
毎日を楽しむためにとっても重要だったんです。
そこでワゴンの登場。
もともとただの荷物置きとして使おうと思っていましたが、「ベッドの柵の間から手を伸ばせば届くやん!」と気づいてからはベッド脇専用ワゴンになりました。
↑まだ入居前の空っぽの施設の居室。ベッドよりも先にワゴン到着です。
(ワゴンの搬入は施設の方に許可をもらってから行いました。)
とくに「おやつ」
食べるのが大好きな母。おやつは毎日の楽しみだったと思います。
ワゴンの2段目がおやつゾーン。
施設には週に1回移動売店が来てくれるので、そこで好きなお菓子を買って好きな時に食べていました。
少しでも自分の意志で楽しめてくれていると思えると、家族の私も安心しました。
ワゴンはもともと大好きな収納アイテムだったけれど
暮らしを小さくまとめるほうが便利な状況のときに本当にマッチすると感じました。
ただ、ワゴンはもたれると動いてしまうので危険も伴います。
危険がない状況で使うか、ストッパー付きのワゴンを使うなど配慮が必要なことも忘れないでくださいね。
後日談
母が使っていたワゴンは現在わが家で毎日使っています♪
元から持っていた1台とあわせて2台使いに。
おやつも置いていますよ~