事情多い「鬼の家」、曲折多い「鬼の小道具」
[Enter、現場]ドラマ「鬼」の撮影現場
 

(去る10日二人の男女がtvNドラマ「鬼」で鬼(コン・ユ)の家に出てくる雲峴宮洋館を背景に記念撮影をしている。

チェジェミョンインターン記者・ファエンダムピクチャーズ提供)
 

 

「鬼見てみよう」ソウル市内の真ん中で「鬼」探す人
10日午後1時、ソウル鍾路区徳成女子大鍾路キャンパス内雲峴宮洋館(洋館)。七歳の子供は、叔母ジョンソンヨウン(43)さんの右胸を指で示した。


チョンさんの高校生の娘がその姿を携帯電話に写真撮影に盛る。tvNグムトドラマ「鬼」でチ・ウンタク(ギムゴウン)が鬼であるキム・シン(コン・ユ)の胸に突き刺さった剣を指で指して、「剣が見える」とした「決定的」のシーンを真似たものである。チョン氏は「ドキドキしてドラマを見ていて「鬼の家」見物にきた」と恥ずかしそうに笑った。

 

チョン氏が写真を撮りに来た雲弦宮洋館は、ドラマの中のキム・シンが死神(イ・ドンウク)と住む家である。ヨーロッパ風のスタイルのカラフルなデザインが目立つ洋館は、興宣大院君の孫李埈鎔(1870〜1917)が住んでいた家である。美しい外観に悲しみが込められた姿がドラマと妙に似ている。洋館は、元々日本が興宣大院君を監視するために、雲峴宮が見渡せる近くの丘に建てられた洋館である。ここで神の呪いを受けた 「きらびやかな」鬼キム・シンは、自分の体に突き刺さった剣を抜いてくれる花嫁を待って数百年の間にいろいろな悲劇を耐え抜いた。ドラマの人気のおかげで雲峴宮洋館は、改めて観光名所になった。休暇を迎え鋭い冬の風を突き抜けて、家族や恋人と一緒に「鬼の家」を訪れたドラマの視聴者が、この日も列をなした。


(tvN「鬼」の中食卓の上の天井の棚に上げられているキャンドル。鬼(コン・ユ)が生きてきた長い時間を象徴する小道具である。火エンダムピクチャーズ提供)

 

 


939歳になった鬼の部屋ががらんとした理由
主人公のコン・ユとギムゴウンのみ「烈日」するものではない。視聴者にとって「鬼」に目を離す​​ことができなくする要素の一つが美しい映像である。エキゾチックでありながら、見知らぬ空間とセット、小道具はドラマに神秘を加える。このようなドラマの中のアートユニットは「第2の家」の役割をする。人物が持つ事情を代わりに見せてくれて話に肉をつけて、劇の想像力を引き上げる。視聴者の関心が集中している鬼の家をのぞいてみると、あちこちに話が隠れている。京幾南楊州市ドラマ撮影場にセットで建てられた鬼の部屋、死神の部屋は正反対コンセプトで設計された。
ギムシンの部屋は古風なら、死神の部屋は近代的である。両方の数百年以上生きている者であるが、人物が置かれた状況が両極端なのでだ。


 

(tvNドラマ「鬼」の中死神(イ・ドンウク)の空間は、鬼(コン・ユ)とは異なり、多くのものでぎっしりと満たされている。人の生死を司る存在であるだけに、多くの人々の生活盛られた文書とカップに空間に重みを表現した。

tvN提供)
 

 

キム・シンは、思い出を抱いて生きる人物なら、死神は、過去を忘れたまま生きていく。「鬼」のキム・ソヨン美術監督は「キム・シンに歴史性を与えるために部屋の壁をペンキで幾重にも塗りし、逆に死神の部屋は歳月を消去するためにモダンに設けた」と述べた。食卓の上の天井に飾り台をつけてキャンドルをおびただしく積んであったのも時間が蝋のように流れたというギムシンの歴史性を示すための装置である。鬼が思索にふけるテラスセットは、米国の古い廃屋の中の姿を活用した。

 

特に空き領域が多いギムシンの部屋に注目しなければならない。939年もの間生きた彼の部屋に目に見える家具とはベッドばかりでがらんとした感じさえ与える。金監督は「消える日を待ちながら暮らす空虚な空間だろうと考えて装飾や小物を最小化したもの」と説明した。逆に死神の仕事部屋と死んだ人を迎える「喫茶店」には、収納台がぎっしりとかかっている。死神が人の生死を扱うだけに、彼は空に連れて行った人々の生活のことや重さを段々に溜まった収納に表現した。鬼の家は「神」が住んでいる場所なのでそうなのか。撮影関係者たちもむやみに足を踏み入れることができない。「鬼」に出演するした俳優のマネージャーは、「鬼の家セットの床が大理石になっていて撮影スタッフらもトルシンや足の手袋を履いて慎重に上がる」と耳打ちした。

 


「tvNドラマ「鬼」でのコン・ユがギムゴウンに渡すそばの花束は、小物担当スタッフの母が育てたものである。

火エンダムピクチャーズ提供)

 

 

(tvN「鬼」の死神(イ・ドンウク)が亡者に渡す湯呑を上げておくコースター。イウンボクPDとキム・ソヨン美術監督が米国ニューヨークで直接買ってきた釘を木に打ち込んで作った。釘の頭に書かれた数字は、死者の生を意味する。tvN提供)
 

 

直接育てたそばの花、米国で買ってきた釘... 涙ぐましい小物たち
非常に派手だが、ドラマの中の小物を開けてみれば一つ一つ全ての物に事情が込められている。「鬼」の制作関係者によると、キム・シンとチ・ウンタクのロマンスに火をつけたそばの花束は小物チームが直接花を育てて作った。キム・シンが江原江陵市ジュムンジン防波堤でチ・ウンタクに初めて会ってそばの花をあげる場面が先月9日(3回)放送されたが、この撮影は11月に行われた。秋が旬のそばの花を事前に求め花束を準備しても一週間足らずでしおれるものと決まっている。冬の入り口の撮影に備え小物チーム長は、
母に頼んで自宅で直接そばの花を育て、ドラマ撮影に活用した。そばの花の花言葉が「恋人」と、普段周りで見るのが難しいそばの花を二人の「烏鵲橋(天の川)」で使ったという裏話だ。

 

チ・ウンタクがコーティングをして持ち歩くカエデの葉は、「本当のカナダ産である。劇中ではウンタクがキム・シンを、カナダのケベックで瞬間移動して持ってきた葉に描写され、撮影のために現地に出発前にそのカエデの葉を活用する内容が決まって国内でうわさをたよりしてカナダのカエデと同じ種の葉を使った

 

死神が死んだ人に生前の記憶を忘れるようにと渡すお茶の支点は、「鬼」のイウンボクPDが米国ニューヨーク中古市場で買ってきた。木に釘が10個もちりばめられた下敷きに、木にドリルで穴を作った後、釘を打ち込んで使用する。釘の頭の部分には、それぞれ異なる数字が刻まれているのがユニークだ。金監督は、「亡者の生活を数字で表現したもの」とした。このPDの小物コレクションへの情熱は格別だ。彼は撮影中とどまったカナダのホテルで見た照明が気に入って、ホテル側に直接お金を払い照明を買って「鬼の家」にかけていた。「鬼」に先立って、昨年KBS2「太陽の末裔」でも、このPDと一緒に作業したキム監督は「このPDが「太陽の末裔」の時も撮影時に使う小道具のために一緒に10日間器市場を歩き回って器を買うもした」と笑った。


 

 

(tvNドラマ「鬼」でギムゴウンとコン・ユの愛の媒介の役割をするのカエデの葉。海を渡ってきた「カナダの種」である。tvN提供)

 

 

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