True Blue  - 思い出に変わるとき -

True Blue  - 思い出に変わるとき -

ねえ、荒川さん。
思い出ってどんなふうに完成するか知ってる?
最初は鮮明で、声も憶えている。
だけど時がたつにつれて、どんな声だったのか記憶が定かでなくなる。
だんだん色が薄れてきて、セピア色になる。
最後に輪郭もおぼろげになり、思い出は完成するんだ・・・

もうあれから6年たったかな・・・。

あなたが前の彼氏を忘れるのにかかった日数も確か6年だったね。。。。

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2010年のお正月・・・

そう、元旦の10時ごろ、理砂から電話が来た。


僕は気付いていたけど、わざと電話にでなかった。

留守番電話には、いつもの口調であの子の声が録音されていた。

"理砂でーす。いつもお世話になってまーす・・・・"



ねえ、荒川さん


迷ったんだ・・・

電話にでたら、なんて応対したらいいの?

だって、もうまる2ヶ月あの子と話をしてないんだぜ。



その日の夕方、僕は意を決してあの子に電話した。