CHEER DOWN b/w THAT'S WHAT IT TAKE/GEORGE HARRISON
1988年Traveling Wilburysで話題をさらったGEORGE HARRISONが
翌年シングル発売したのが、この「CHEER DOWN」です。
もともと1989年に公開された映画『Lethal Weapon2』の
サントらに収められていて、その後シングル・カットされました。
U.S.盤は『Lethal Weapon2』からのカットという形なので、
日本も同じ形で「CHEER DOWN/THAT'S WHAT IT TAKE」を
カットしました。
ところがその後に『BEST OF DARK HORSE 1976~1989』が
発売され、U.K.盤はこのアルバムからのカットという事で
「CHEER DOWN/POOR LITTLE GIRL」をリリースしました。
日本もシングルを出したかったのでが、
すでに「CHEER DOWN/THAT'S WHAT IT TAKE」を
切っていたので、苦肉の策で「POOR LITTLE GIRL」を
切ったというドタバタがあったんです。(^^;
話を「CHEER DOWN」に戻してみますと、
この曲はプロデュースがJeff Lynneとの共同プロデュースで、
作曲はGEORGEとTom Pettyとの共作になっています。
Traveling Wilburysの大成功の後ですから多分その流れか、
同時進行で録音されていたのかも・・・・
ただこの曲の演奏は下記の様になっています。
George Harrison – vocals, guitar, slide guitars
Jeff Lynne – bass, guitar, keyboards, backing vocals
Richard Tandy – piano
Ray Cooper – percussion
Ian Paice – drums
このメンツだとTraveling Wilburysと同時進行とは
言えないですね・・・
(「Poor Little Girl」もこのメンツで録音されています。)
それにしてもここでPURPLEのIan Paiceが参加しているのに
驚きます。
イントロのGEORGEのスライドは絶品で
彼の屈指のものと言ってもよいのかもしれません。
それくらい流れの良いサウンドを聴かせてくれているんです。
アレンジも素晴しくて、要所鵜要所で聴かれるピアノと
コーラスはすごく心地いいんですよ。
心地よいといえば途中で入ってくるGEORGEのソロも
心地良いんです。
聴いていると風に吹かれてフッと草原を飛びそうな感じが
するんです。・・・本当に気持ち良い音色ですね。
曲としては凄くいい曲なんですけど、
シングルとしてヒットとなると厳しい感じはしました。
こういう素晴しい曲がチャートを上れないというチャートの
現状が悲しいですね・・・
(少々フックが弱いと言えば弱いのですが・・・・)
ある意味時代に流れというものでしょうけど、
良いものは聴かれてくのですから私はいいです。
GEORGEの曲を聴くといつも思うんですけど、
初めて聴いた時はちょっと地味な曲だな~と思っていても、
ふっと忘れた頃に聴くとすごくいいんですよ。
良い所が聴く度に滲み出ているんです。
それを聴いて味わうと言うのもGEORGEの曲を聴く楽しみなんです。
もちろん「CHEER DOWN」もそういう名曲だと思っているんですよ。
個人的には「POOR LITTLE GIRL」の方がシングルとしては
合っていたような気もしますけど・・・?
「CHEER DOWN」ですけど私は3inch シングルしかもっていません。
他に7inchアナログ・シングルと12inchシングルも発売されています。
12inchシングルは店頭で見たのですが、
その時は購入意欲がわかなくてスルーしたんです。
今となっては買っておけばと後悔しちゃってまよ。(^^;
それにしても不思議なんですよね・・・
「CHEER DOWN」も『BEST OF DARK HORSE 1976~1989』も
全くヒットしていないんですよ?
内容も素晴しいですし、GEORGE自体もすごく注目を集めていたのに?
GEORGEらしいと言えばGEORGEらしいんですけどね。
きっとGEORGEの事だから、我関せずって感じで空から
眺めているのかも。
※「THAT'S WHAT IT TAKE」はアルバム『CLOUD NINE』で
触れていますので、ここではカットさせていただいています。
