魚座は12星座の最後のサイン。
水のサインであるため感情を扱いますが、他の蟹座、蠍座に比べても、
最も共感力に優れていますし、際限もないというのがその特徴。
これは、どのサインも水なのですが、
・蟹座は「小川の水」のように、底まで見通すことが容易であるような、水質のよい水。見える=安心できる環境下で自分を表現する。
・蠍座は「沼の水」のように、透明度が低く、何が潜んでいるのかはわからない。その水は簡単には流れないし、流さない。場に留まる=時間をかけて本質を探究していく。
これに対し、
・魚座は「海の水」のように、境界線もなく、縦も横もない。全てを包みこむスケールの大きさがある。逆に言えばこれを分離するのはできないし、捉えどころがない=終わりのない進化、感情と理性を越えたもの、その境地。
12ハウスがナチュラルハウスになるのですが、「隠されている」とか「見えないもの」などを示すので、
ここに天体を持たない場合はどういうことだろう?と思いやすいかもしれません。
しかし対向側の6ハウスを思えば、同じように「調整、奉仕」がテーマとなります。
違うのは、6ハウスは乙女座なので身近なこと。
体調や、身の回りのこと。日々の義務などを示すのに際し、
12ハウスはもっと規模が大きいです。
感情の「断捨離」、無意識の「意識化」のような意味を持ちますが、
これは、12ハウスは最終の部屋になりますが、ホロスコープは円になっている。
という定義を考えると落とし込めるでしょうか。
最後のサインである魚座の、最後の度数は「魚座29度」であることは周知の事実ですが、
次のサインの入口は、
30度でもあり、0度であるということです。
「9」という数字は、タロットでは到達点を示します。
しかし、到達して終わりではない。
なぜならば「9」という数字は男性性のエネルギーを持つため、到達=終わりではなく、次のステージ。
つまりは「更なる高次元」を目指していくということになります。
この次なるステージというのが何を示すのかというと、
意識も無意識も、理性も感情も、全てが同一化されて、無に戻された中から生まれる新たな生命。
「牡羊座の0度」、つまりの始まりの度数ということです。
魚座は感受性が高いのと、直観力にも優れています。
いい面はもちろんのこと、悪い面でも他者の影響を受けやすく、繊細なサインであるが故、
睡眠が必要なサインでもあります。
眠ることで思考をリセットするのですが、眠るというのは、生の中で最も死に近い行為。
あの世とこの世を繋ぐ、海王星がルーラーであることを考えると、眠ることで魂を繋ぎ止めているとも
言い換えることができるのかもしれません。