令和にウォーキーが大復活!!

 

このブログを書く三日前、2023年7月19日に一つの衝撃的なニュースが飛び込んできた

 

Aurex誕生50周年!ロゴ変更、そしてワイヤレスカセットプレーヤーを7月下旬より発売!

AUREXスペシャルサイト | 東芝エルイートレーディング株式会社

 

そしてそのカセットプレーヤーの名前は、、、ウォーキー!東芝が1980年代~90年代にかけて展開した往年のヘッドホンステレオの名が、メーカー名を新たにして数十年振りに市場に返り咲いたのだ。

 

↑こちらパッケージ シンプルに纏まっていてオシャレ!

 

私は居ても立っても居られず本日7月21日の発売日に早速手に入れてきた。いろいろなものが変わったとは言え、あの東芝がまた往年のウォーキーブランドを展開するとなればカセットテープ愛好家として応援しない手はない。

ちなみに今回私が購入したのは、白一色とカセットドアがクリアになっているモデルとで二色で展開されているうちのクリアの方だ(白も捨てがたかったが、クリアドアを売りにした往年の名機SONY WM-504への強いあこがれには抗えず、、、)

 

↑大きさ比較 初代ウォーキーS1、ウォーキー初のオートリバースモデルAS1、そして現状末っ子のW10C

それぞれの大きさはS1が初代ウォークマンと同じぐらい、AS1がWM-2と大体同じ大きさ。W10はそれより少し大きめ、だけれど大きすぎず持ち運びにはそこまで不便はしなさそうだ。初代ウォークマンとWM-2のサイズがわからないよって方は文庫本を2冊ぐらい持ってきてもらって重ねてもらうと近いサイズになる。背は文庫本より2、3センチぐらい小さめ。ちゃんと知りたい方は公式HPを参考の事。

 

↑本体裏面 ここは前述した白一色のモデルと共通する部分。くっきりと見える白い丸はBluetooth接続用のボタン、残りの薄い色の丸は寝かせて置いた時の滑り止め兼ネジ隠し。あとは電池蓋もここにある。

 

 

実際に使ってみる

 

電気屋→自宅までの帰り道、それと帰宅してから基本的な動作の確認兼慣らし運転として早速使ってみた。

電源は単3電池、またはUSB‐Cによる電源供給の2通りから選ぶことができるのだが、今日は電池を選択した。

で、まず褒めたいのがこの電源供給。私は普段からカセットプレーヤーを使っているのだが、たまに充電池の充電をし損ねて外出先でプレーヤーが使えなくなってしまう事がある。乾電池駆動タイプの場合はその場で電池を買い足せば良いが、物価高の世の中、余計な出費はなるべく抑えたい。そこでUSB-C駆動!現代人の必需品ともいえるモバイルバッテリーにケーブルを差し込めば、電池駆動と変わらないクオリティで再び音楽が楽しめるようになるのだ!

まあモバイルバッテリーの充電をも忘れてしまっていたらどうしようもないが、、、

 

 

次に一番大事な音について触れていこうと思う。

まずテープの再生速度は正常で、ワウフラッター(再生時の音揺れの事)はピアノの独奏曲を聴きでもしない限りは概ね目立たない。持ち運びなどで生じる本体の揺れに起因する音揺れもしっかりと対策がしてあり、ここだけでも本機の完成度の高さが伺える。

音については、ウォークマンなどの単3電池2本で動くカセットプレーヤーを使っていた人はそれをまずイメージしてもらって、そこに低音をかなりプラスした感じと想像してもらいたい。まだカセットプレーヤーを使ったことの無い人は、普段聴いている音源よりも音の広がりが少し狭くなり、それで低音域がぐっと上がる感じとイメージしてみて欲しい。解像度は高めで、きちんとした環境で録音した状態の良いテープなら充分に実力を発揮してくれる。ドルビーノイズリダクションは無いが、ヒスノイズ(カセットテープには付き物のノイズ)も全盛期の一般的なカセットプレーヤーのドルビーオフ時と同様ぐらいには気にならないレベル。ただ、低音が強いせいで人によっては少し聴き疲れやすいかな、とも感じた。早送り、巻き戻しは可もなく不可もなくなスピード。

ケチをつけるとすれば新機構のサラウンド機能は蛇足かな、と感じた。それと録音機能。これも正直要らなかったのでは?となるクオリティ。それ以外は本当にどれもかなり高いクオリティで仕上がっていて、AUREXの努力がひしひしと伝わってくる。

 

あまり参考にならないかもしれないが、再生してみた動画を以下に。

音源は著作権回避のために自作曲を使用。テープはアクシアのAシリーズ。

 

こちらはカセットデッキで録音したものを再生したもの。

 

こっちが上の動画で使用した曲の元音源。ピアノと弦楽器で主に構成したのでワウフラッターの具合を見るのに良いかな?と思いチョイスしてみた。

 

 

こちらは自己録再。テープは先ほどの動画と同じものを使用。これはちょっと厳しい、、、

 

2の方の元音源。カセットテープだから、という以前のレベルで劣化しているのが何となく伝われば。

 

 

まとめ

 

 

突如として令和に復活を遂げた新生ウォーキーは、良い意味で期待をとんでもなく裏切ってきた。新品で、国内メーカー産で、お手頃価格で、クオリティも高水準。そしてちゃんと保証も効くし、メーカー修理もできる。古いプレーヤーを使うのも楽しいのだが、壊れた時に部品がなかったり、直せなかったりといった難しい面も多い。そういう中でこういう高いクオリティを持ったプレーヤーが国内の大手メーカーから出てきてくれたことは本当に喜ばしい事であるし、だからこそカセットテープユーザーの方々に、またこれから始めたいと言う新規ユーザーさんにもぜひ広まってほしいなと思う。そしてカセットテープは売れる!という前例をみんなで作って、最初の一歩を踏み出したメーカーさんや他のメーカーさん方にもその次の一歩を踏み出していただけるようなことがあれば、これ以上に嬉しいことはない。ウォークマンやカセットボーイなどの各社の様々なブランドが再び揃う日がもしかしたら、、、

 

安心して使える確実な一台を探しているヘッドホンステレオ愛好家の方にも、またこれからカセットテープを始める初心者の方にも是非お勧めしたい一台。

 

最後に、私は東芝の回し者ではありません、誓って。

 

ではでは。