ドラゴンボール改を見る。ドラゴンボールZを再編集し、TV版での無駄なカット(引き伸ばし)を省き、最終話までを放映していくみたい。


まず目に付いたのが、そのオープニング&エンディングのひどさ。


Zの時と比べてみると、天と地ほども違う。気持ちが盛り上がらない。砂漠にずーっと平坦な道が延々つづいているようで、起伏というか、凹凸がない。メリハリがないのである。


アニマックスでZが放映されている中で、よく地上波でのこのタイミングで放映に踏み切ったな。チャレンジャーというか、なんというか。意図はわかるが、行動は不明。


比較されたときに、こけおろされると思わなかったのだろうか。「まあいい。」



で、一抹の不安を拭いきれないまま、本編。


OPのような鋭い作画(今風の鳥山明)で話がサクサク進むのかと思いきや、なんのことはない。昔の作画、当時の映像をはしょって見せられているだけ。


ピッコロの驚きすぎなカットあんなにいるか・・?


まあ声優が変わるのは許せるとしても、一から今の原画で作り直すくらいのことはやって欲しかった。「改」じゃなくて、これじゃあ「再」だな。


せっかくこれだけ暖める期間があったんだから。


1話だけなので、まだなんともいえないが、この先このスタイルだとちょっと視聴率的にも厳しい気がする。



すでに飽和状態にあるドラゴンボール市場。


この作品は愛情あるクリエイターが集まり、当時のこどもたちから今のこどもたちまで、あらゆる年代へ向けたドラゴンボールの再発信、というよりは、「作れば売れる」市場を利用した、中身のないTV局側の数字操作の一環のような気がしてきた、といえば大げさか。



ベルトコンベアに乗せられた、傑作。



こんなクオリティのアニメを垂れ流していたんじゃ、ますます2011年までにTV離れが進むと思う。


カットされた昔のアニメを、ハイビジョンやデジタルで見たいか。


映像の質は落ちれど、無料ネット動画で見たいか。


それは国の施策(家電援助)や、TV局側の思惑(アナログ→デジタル)とは無関係の位置にある、もっとも基本的な、「創作物に対する愛」によって左右されるだろう。