久々に手ごたえのあるゲーム。

正統派RPGの文脈を崩すことなく、独自の解釈を付け加えた、良作のような気がする。


家族が寝静まったころ、ゾンビのように起きだしては、小一時間ほどゲームに勤しむ社会人の姿は、いと哀れだが、面白いのだから仕方が無い。


エーテルという魔法の概念は、どこぞのドローシステムよりはるかに優れたシロモノだし(敵が魔法を使った際にも影響が出るのもいい)、宝箱に入っているアイテムがやたら強くて、すぐにステータスがアップするのもサクサクいけて面白い。


どこか「サガ」的な台詞回し。


一歩間違えればゲーム性が破壊してしまいそうな絶妙なバランス感覚で、不死の主人公達が手探りで歩く平均台。


戦闘が長い?ゆとりゲームに慣れきったボタンポチポチ世代に問う。戦略性とはなにか。


スーファミ時代、ⅢとⅣをかなりやりこんだ当時、そこにはどうやって勝つか、生き残るか、ダンジョンから出るか。その執念が大事だったような気がする。


時には理不尽に思えても、ロボットのように物語をなぞり、システムに甘んじているよりはきっと大切な何か。



そんな大事なことを、少しだけ思い出させてくれるゲーム。






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