総量規制の抜け道? | SG大阪バラエティライブ                          ~FPのためのスタディ・グループ~

総量規制の抜け道?

おはようございます!!松下です。


今月から9日と24日の担当となりました。

改めてよろしくお願いします。



■総量規制の抜け道?



過去にこのブログで、総量規制について書きました。

(結構頑張って書いたえっ

 →その時の記事はこちら 総量規制1  2  3


細かい内容は割愛しますが、



多重債務問題を背景に、総量規制と言って

貸金業者に対して融資基準を厳しくし

融資できる金額に制限を設けるように!


という内容でした。


借り手の返済余力を考えずに貸しすぎたんじゃないの?

という事でしょう。


で、法改正後は


借り手の年収の1/3までとなりました。

もちろん借入総額のです。(一部例外あり)


そうなると貸し手の貸金業者は

融資残高は下がり、利息収入は下がり、大きな痛手となるのは

言ううまでもないです。


それと同時にグレーゾーン金利の問題も起こりました。

利息制限法の上限金利と出資法の上限金利に差があったことから

出資法の上限金利を引き下げるという措置もとりました。


出資法の上限金利で貸出していた業者は

これによっても利息収入は減るわけです。


そして、このグレーゾーン金利で支払っていた利息は払い過ぎだ

という事で不当利得の返還訴訟も起こり、貸金業者の経営はきつくなっているのは

ご存知の方も多いと思います。


ところで、この改正ですが


貸金業規制法(貸金業の規制等に関する法律) という法律を
改正し、この改正を期に「貸金業法」という法律になりました。


冒頭にも書きましたが、この法律、

貸金業者が対象になっている訳です。


ですが、お金を貸すのは貸金業者だけではありません。

銀行もお金を貸します。


銀行は「銀行業法」という法律の対象であり、この法律にのっとり

運営されています。






何が言いたいかといいますと

銀行は総量規制の対象外なのです。



今、大手の貸金業者は銀行と手を組んでいるところが多いですよね。


やっぱりこうなるよな~、という報道がありましたので載せておきます。





銀行業法下でレイクが攻勢


銀行業法下でレイクが攻勢業界からは怨嗟と羨望の声

「わざわざ法律まで変えて業界全体で痛みを分け合って耐えてきたのに、今までの苦労はいったい何だったんだ──」

 大手消費者金融首脳は憤りを隠せない。なぜなら、競合する中堅消費者金融会社のレイクが、10月1日から新生銀行の傘下で消費者金融事業の展開を始めたからだ。これまでレイクは新生銀行グループの新生フィナンシャルが運営し、改正貸金業法下で事業を行っていた。それが銀行業法下での事業展開となる。

 消費者金融業界は改正貸金業法施行で、総量規制などの“足かせ”をはめられた状況で事業を行ってきた。ところが銀行業法下になると、それが取れる。レイクはプロミス、アコム、アイフルなどの消費者金融とは競争条件が変わるのだ。そのため、業界内からはレイクに対する怨嗟と羨望の声がわき上がっている。

 レイクが解放される足かせの代表的なものが総量規制だ。総量規制とは年収の3分の1を超える貸し付けを禁止している。たとえば先に挙げた大手消費者金融で借金し、債務残高が年収の3分の1を超えると、追加の借金はどこの消費者金融でも法律で禁止される。しかし、レイクでは法律上、追加の借金が可能になる。

 ほかにも広告規制や収入のない専業主婦に対する貸し付け規制から解放されるなど、業界他社が羨む点が多い。

 レイク事業を統括する南光院誠之・新生銀行執行役員コンシューマファイナンス本部長は「総量規制に引っかかるリスクの高い顧客層はターゲットにしない。そこへ踏み込めば自らの首を絞めることになる。当然、改正貸金業法の総量規制は尊重する」と話す。

 しかし「レイクのブランドは従来のまま使い続けるわけで、利用者にとっては事業運営が変わったことなど関係ない。実態はレイクの競争条件が有利になっただけ」と業界幹部は吐き捨てる。早くも「うちも銀行業法下で事業をしたい。消費者金融事業を銀行に移管し人材を出向させる。元の会社は規模を小さくして保証事業に専念する」と本気とも冗談ともつかない大胆な構想を披露する大手消費者金融首脳も現れている。

 貸金業法は多重債務者を増やさないために改正された。しかし規制が強過ぎて、返済能力がある人に対しても貸せなくなったと指摘する声もある。消費者金融各社は規制強化による足かせが重く、また過払い金返還もあり虫の息だ。

 このままでは業界の衰退に歯止めがかからず、さらに各社が破綻となれば、利用者が宙に浮く。かといって簡単に規制緩和に踏み切るわけにもいかない。金融庁は今回のレイクの件は容認しており、ある意味、貸金業の生き残り策を見出す実験としての側面もある。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 片田江康男)



次回は24日です!!

良い休日を~




松下 淳一



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