以前書いたことのある

94歳の「ねえさん」から、

うちのばあちゃんのところに 

「ホタテの稚貝」が届きました。

ホタテの赤ちゃんです。

直径5センチくらいの小さな殻に

そのまた小さいホタテの身が入っています。


「ねえさん」は、普段一人暮らしですが、

冬が近づくと

道南に住む娘さんのところへ行きます。

その娘さんの嫁ぎ先はホタテの養殖をしているそうです。

「ねえさん」はそこにお世話になっている間、養殖の仕事の手伝いをします。ホタテの貝殻に穴をあけたり、紐を通したり、いろいろ仕事があり、

「ねえさん」は仕事の担い手として重宝されるらしいです。

「ねえさんは、人の悪口は言わない。それにいつも前向きで気持ちのいい人。だから娘のところへ行っても、大事にされるんだねぇ。」

と、うちのばあちゃんは言います。


もらった稚貝の、我が家の食べ方は、ほぼ

「味噌汁」です。

ホタテの貝殻から一つずつ実をはずすなんて、

そんな面倒なことしない!

ははは、出ました、めんどくさがり。

でも、ばあちゃんはそれをして

稚貝を煮物に入れたり、炊き込みご飯に入れたりします。

でも、まぁ、じいちゃんに言われたように

貝殻を一つずつタワシでこすり洗いします。

じいちゃんきれい好き…

でも、海藻がこびりついていたりするので

こすり洗いも丁寧に2回くらいします。


きれいになった稚貝を沸騰したお湯で煮て、

稚貝に火が通ったら、

ほんだしを入れ、味噌を溶かして

稚貝の味噌汁、完成!


ホタテの出汁も出てうまいですが、

稚貝が全部入る大きい鍋で作るので、

味噌汁もかなりの量、できます…

これが食べられるというのは、

春が来たということです。


暖かくなり、「ねえさん」も

もうすぐ

自分の家に戻ってきます。