2022.05.10
「資産所得倍増」は国民の所得拡大に貢献しない
テーマ:気になる技術動向
カテゴリ:政治経済
岸田総理の「資産所得倍増」プランを受け、改めて「所得創出のプロセス」について、皆さんに「正確に」理解して欲しいと思いました。
【所得創出のプロセス(実体経済)】
http://mtdata.jp/data_75.html#process
我々は生産者として働き、財やサービスという付加価値を「生産」し、顧客に需要(消費・投資)として「支出」してもらい、「所得」を得ます。
上記、所得創出のプロセスにおいて、生産、支出、所得の三つは必ず一致します。そして、国内の「生産」の合計がGDP(国内総生産)です。
とはいえ、生産、支出、所得の三つは必ず一致するため、実はGDPというのは「生産の合計」であり、「支出の合計」であり、「所得の合計」でもあるのです。
実際、内閣府はGDPについて生産面、支出面、(所得の)分配面の三つを発表します。そして、GDPの三つの面の合計は、必ずイコールになる。これを、GDP三面等価の原則と呼びます。
もっとも、現在の日本のコストプッシュ型インフレがまさにそうなのですが、「輸入物価」上昇により物価が上昇しても、増えるのは「外国の生産者の所得」になります。
つまりは、我々はコストプッシュ型インフレにより「所得は増えないにも関わらず、支出が増える」という、まさに消費税増税と同じ苦境を味わっているわけです。
このあたりの解説をしたのが、日本経営合理化協会の、
になります。(二日で、視聴回数が20万近くに伸びてしまった・・・。理由は分かりません)
さて、上記の通り、所得とは「財やサービス」が購入された際に創出されます。
そして、株式とは財でもサービスでもないのです。(他にも、土地、為替などが財・サービスではありません)
株式がどれだけ購入されたところで、GDPは増えないのです(証券会社の手数料収入を除く)。
岸田総理大臣は、
「日本の個人金融資産約2000兆円を貯蓄から投資へと誘導する」
と、資産所得倍増プランについて語っていますが、例えば家計の100兆円の預金が株式購入に使われても、GDPは拡大しません。(しつこいですが、証券会社等の手数料は除きます)
記事タイトル: 「資産所得倍増」が国民の所得拡大に貢献しない理由
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http://ameblo.jp/takaakimitsuh
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