『ナビィの恋』 | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

『ナビィの恋』


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【出演】
西田尚美、平良とみ、登川誠仁、平良進、村上淳


【監督】
中江裕司




“60年前の約束……「必ず戻ってくるからな」”


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東金城奈々子・25歳。


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うっかり飛び出した都会の喧騒に疲れ……久しぶりに里帰りした故郷。

祖父母の暮らす沖縄県・粟国島。

幼馴染みのケンジが操縦する島への連絡船で、奈々子は白いスーツの老紳士を見かける。


奈々子を迎えるナビィおばあとおじぃの恵達。


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そして、おじいが連れて来た得体の知れない風来坊の福之助も、ひょんなことで滞在することになり……にぎやかな雰囲気に。

だがなんとなくナビィおばあの様子が落ち着かない。


奈々子が船で見かけた男性は、60年ぶりに島へ帰ってきたナビィおばあのかつての恋人・サンラーだったのだ。

島から追放されたサンラーが戻ってきたことで、東金城家一同は、ユタを囲んで大騒ぎに。


サンラーの
「60年前の約束を果たしに来た」
という言葉の意味は……?


60年にも渡る大河ドラマのような、おばぁの大恋愛を軸に、ちょっとした旋風が吹き起こり、恋の螺旋が渦巻いて……?


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沖縄の小島を舞台にした不思議なラブストーリー。



ふたつの三角関係を軸に、沖縄特有の文化やジャンルを越えた音楽(琉球民謡、オペラ、ケルト民謡、J-POPなど)と共に老若男女の恋の思いを夢とも現実とも取れるファンタジーとして描いている。


タイトルからして恋愛ドラマかと思いきや、ナビィおばあの恋のお話。

60年前、占いによって引き裂かれた恋をおばあちゃんになって実らせるという純愛一筋の物語。

ただ相手の男性や再開した二人の関係の描写が少ないので、60年続いた純愛の成り行きががいまひとつ希薄な感も無きにしもあらずなのですが、これをファンタジーとして捉えれば‘あり’なのかも。

ナビィとサンラーの若い頃の恋愛模様は、モノクロ無声映画としてノスタルジックな映像で再現されます。

そして60年の時を経て、80歳の二人は駆け落ち!
何とも壮大な(?)ラブストーリー。
(老人同士のラブシーンがステキです)


残されたおじぃは、この時が来るのを覚悟していたというところが切ない。


それから‘牛祭り’の出し物のステージで、頭にリボンを付け、アイドルチックな衣装に身を包んだ西田尚美が、振り付けをしながら「夏の扉」を熱唱するシーンが超可愛い!



恋にかける想い、独特の沖縄の風の中、流れていくゆるやかな時間が心地良い一風変わったシアワセなお伽話でした。