
【出演】
宮沢りえ、五十嵐美穂、安孫子里香、工藤正貴、菊池健一郎、大沢健、金田龍之介、笹野高史、大地康雄、賀来千香子、浅茅陽子、出門英、室田日出男、佐野史郎、倉田保昭、三宅裕司
【監督】
菅原浩志
“インチキな大人たちに、宣戦布告!”
厳しい規律が敷かれた青葉中学。
校則を守らせることに躍起になっている教師たちに対し、不満をつのらせつつも渋々と従っている生徒たちだったが……。
無人の教室で勝手に所持品検査をした教師に、遂に怒りが爆発した1年2組の菊地ら8人の男子生徒は決起した!
「こんな学校、もうたくさんだ!」
そして夏休み前のある日……8人は突然、姿を消した。
親や教師たちは彼らを探すが全く見つからない。
実は彼らは、廃工場に立てこもって、校則で抑圧する教師や勉強を押し付ける親に対し、反旗を翻したのである。
一方、子供のこの不始末の原因は……「先生が悪い」「親が悪い」と互いの責任をなすり合う醜い大人たち。
やがて中山ひとみら3人の女子生徒も反乱に加わり、11人は一致団結して徹底的に戦うことを決意する。

「我々は、学校の管理主義に反抗し、ワンポイントソックスの自由化を要求すると共に、大人たちの非行を粉砕し、ここに自由と正義のロマンを求め、私たち期待されない中学生の汚名を返上することを断固誓います!」
こうして11人は、突入してきた親や教師、はたまた警察や機動隊を様々な仕掛けで翻弄するが……。

管理教育に抑圧された中学生が、学校教師や大人たちに‘戦争’を挑む青春映画。
少年少女たち一人一人の個性や感性を巧みにすくい取りながら、ジュブナイル感覚に満ち溢れた集団劇を見事に描写しています。
ただ大人たちのキャラがちょっと紋切り型ではあるけれど、子供たちからの視点で捉えればリアルに映り、有りなのかもしれない。
大人たちに追い詰められて大ピンチに陥る子供たちは、とんでもない作戦に出る。
なんと戦車で蹴散らすのです!
この戦車……立てこもった廃墟の地下に放置されていたという設定……なぜ戦車がそんなところにあったのか?
その理由は明確に描かれていません。
「自衛隊の忘れ物じゃない?」
の一言で強引に済まされてしまう。
ま、そんな細かいことは気にするな……とばかりに物語は進んでいくワケですが(笑)。
(ちなみにこの戦車は『戦国自衛隊』で登場したやつの使い回しらしい)
賀来千香子のメイクがかなり変?
超ぶっとい眉毛に真っ赤すぎる口紅、トサカみたいに前髪を上げた髪型……て、80年代はこれがトレンドだったんですよね


子供たちの服もやたらと股上が深いジーンズにTシャツをタックインと、いま観るとこれまた変。
でも当時はこれがオシャレだったんでしたっけ?
それから、宮沢りえがまだポチャッとしていて(当時、15歳!)スゲー可愛くてビックリ。
(リハウスガールの頃?)
あと教師が女子生徒のスカートの丈をモノサシで計るシーン。
「膝下2センチ、よし!」
ビミョーなスカートの長さが時代を感じさせます


前髪をチェックして、
「オンザ眉毛!」
と有無を言わさずハサミでカットしてしまうシーンも、なにげに凄い(笑)。
良くも悪くも角川映画全盛期の勢いが感じられて、予想以上に面白い作品でした。