
【出演】
塚本晋也、藤井かほり、辻岡正人、村瀬貴洋、神高貴宏
【監督・製作・脚本・撮影・美術】
塚本晋也
鉄パイプを擦り削る音、苦痛とともに腹から流れる出る血、ズタズタに引き裂かれていく肉体、死体が打ち捨てられた池……。
男が目を覚ますと、そこは身動きの取れない密室であった。

どうしてここにいるのだろうか?
全くワケが分からず、何の記憶もない。
‘何だよ、これ……落ち着け、落ち着け。よく考えろ’
男はこの異常なほどに狭いコンクリートの空間から逃げ出そうと必死の思いでその場を移動するが……中は迷路になっており……。

そうして辿り着いた先には、同じ境遇に遭っている一人の女が。
そしてそこには、バラバラにされた血まみれの死体が何体も転がっていた!
「ここが最後の場所よ。そのうち、私たちもこうして殺される」
二人は血の池を潜って脱出を試みるが……。
腹部に傷を負った状態で、異様に狭いコンクリート空間に閉じ込められた男の極限の恐怖と、意識の変容を圧倒的な緊迫感で描き出す恐怖の密室劇。
塚本監督が、生と死の境界でもがき苦しむ主人公を自ら熱演!
凄まじい映像、閉じ込められた男とともに味わう窒息感!
オールデジタル撮影による粗い粒子のハードな映像に恐怖感が倍増です。
49分の短編ですが‘塚本ワールド’の真骨頂が全開の作品でした。
