お父ちゃん、お母ちゃんに連れられて尾道へと帰っていくあかり。
「お世話になりました……お元気で」
「……」
あかりの去っていく姿が21年前の千春の姿と重なった初音は……。
慌てて後を追いかけ、
「ちょっと待ち！忘れもんや！一言、言わせてんか！あんた言うてましたな。大阪で立派にやっていけるとこ、見ててほしい……あれはハッタリか！」
「ハッタリ違う！ウチは本気で」
「じゃあ、なんで逃げて帰るんや？あんたの人生はあんたのもんやろ！」
「……お父ちゃん、ウチも忘れもんじゃ。ウチ、このままじゃ尾道に帰れん。帰っても逃げられん、千春さんからも、おばあちゃんからも！大丈夫よ、どこへ行ってもウチは尾道の……村上鉄鋼所の娘じゃけ」
「俺は許さん……ここまで言うたからには、尾道に逃げ帰ってきたら許さんで」
頑固で不器用なお父ちゃんと初音おばあちゃん。
でも……あかりのことを何よりも大事に思っているふたり。
そしてそれを優しく見守るお母ちゃん。
お父ちゃんの涙に……やられたー！
エンケンさん、メチャメチャいい！