《松田優作・語録》
○無名時代、当時の大人気ドラマにエキストラ出演した際、主演の某アイドルスターから「邪魔だからどけ」と横柄に言われ…。
『あんな奴、たいしたことないじゃないか。あんな野郎は、俺がスターになって見返してやる」
(勿論、それは見事現実に。因みにその某アイドルは…いつの間にか消えていった)
○「太陽にほえろ!」に抜擢された頃…。
『あと10センチ、背が低ければよかったな』
(長身(185センチ)が役者としては逆に邪魔だと考えていたらしい)
○ブレイクし始めた頃…。
『ファンは動いていくもんだから、信用しすぎてもいけない』
○ドラマ撮影に対して…。
『あんなイージーに作ってていいのか。台詞さえ間違えなきゃ、OKなんてよ』
○新人の役者にこうアドバイス…。
『ただ走るだけのシーンでも、シチュエーションを表現できる役者になれ』
○まだ認知度が低かった頃の水谷豊を見て…。
『あいつは、恐ろしい奴だ。役者として凄いものを持っている』
(「傷天」に水谷豊を強く推薦したのは、優作だったらしい。当初はなんと柴田恭平がキャスティングされていたのだとか)
○某人気俳優と対面した際、挑発的に…。
『○○さん、昔、俺はあなたのことを強く意識していました。でも今は、あなたのことが見えなくなった。なんででしょうかねぇ?』
(その役者の仕事ぶりに失望し、口には出さなかったものの「俺はとっくにあんたなんか超えてるよ」と心の中で、思っていたらしい)
○ロバート・デ・ニーロの映画を観て…。
『一見、いい芝居をしていないように見える。それこそが、凄いんだ』
○後に妻となる熊谷(松田)美由紀と初共演して…。
『女優になるために生まれてきたような子だ』
○「陽炎座」を撮り終えた後…。
『男には、松崎(役名)は可哀相だと思って泣いてほしい。女には、男って馬鹿だと怒ってもらいたいね』
『鈴木監督から‘動くな!歩かないで、歩く芝居をしろ’と言われて…俺に足りなかったのはこれなんだと思いました』
○CM出演時、担当者に対して…。
『(スポンサーに話をするのは)お前の仕事だろうが。ホント頭悪いな、お前』
○初監督作品「ア・ホーマンス」を評論家に酷評され…。
『非難するなら、それで結構。俺ひとりでも作りたい映画を作っていく。俺はどんどん孤立していくよ』
○ドラマで大ベテランの加藤治子とのセックスシーンを撮り終え…。
『感激した。あの人は、最高の女優だよ』
(当時、66歳ながら臆することなく裸になった加藤に対し、役者魂を感じた優作は涙すら流したという)
○「ブラック・レイン」のオーディション合格後…。
『監督が、あなたはアクションが出来ますかって聞くんだ。それが嬉しかった』
(リドリー・スコットは、優作がアクション俳優としての実績があることは知らない。つまりアクション以外の部分を認めての起用だった…ということが嬉しかったようだ)
○闘病中…。
『ひとりで苦しみに耐えている方が、気を使うことよりも楽だ』
『先生、どんな病気でも正直に俺に言って下さい。でも、女房や周りの人間には決して言わないで下さい』
○一時、危篤状態になるも、奇跡的に意識を取り戻した際、ベッドを囲む家族や知人を見て…。
『なんじゃ、こりゃ。どうしたってんだ。たくさん人がいるじゃねえか』