絶望的――対ベネズエラ戦 | 水底の本棚

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本大会ベスト4。


元々空疎な印象しか受けなかったこの目標が、絶対不可能なものに思えた。


中盤でのショートパスはつながる。


でもそれだけ。


後ろでボールは回る。


でもそれだけ。


中盤の底に3人の選手を並べ、日本の中央突破をベネズエラはシャットアウトしにきていた。

なのに、日本はバカのひとつ覚えのように、中央からの突破を試みた。


一度、中盤でダイレクトパスが綺麗に回り、前掛かりになった裏に小笠原がラストパスを入れ、チャンスを演出したが、こんなもんチャンスでもなんでもない。


決められなかった岡崎を責める気はない。


こんな難しいパスを得点につなげられるのはワールドクラスのストライカーだけで、岡崎はクリスティアーノ・ロナウドでもなければ、イブラヒモビッチでもない。


後半、大久保がサイドに回ってからは少し推進力が増したように見えたが、なぜ最初からそれができないのか。


近代サッカーの肝はサイド攻撃とされており、どのチームもサイドに起点を作ることを重視している。サイドを広く使ってこそ、中央も活きるというものだ。


断言するが、W杯に出場する32チームの中でこんなに不細工で時代遅れのサッカーをしているのは日本だけだ。


なぜ岡田監督はこれほど無様なゲームをしてなお、まだ「目標はベスト4」の看板を下ろさずにいられるのだろう。

選手たちもどうして「そりゃ無理だ」と言わないのか。


ネガティブな意見は士気を高めるのに邪魔になるかもしれないが、達成見込みがほぼゼロに等しい目標もまた、士気の低下を招くと思うのだが。



今さら、監督更迭では間に合わない。

(それでも岡田監督のまま本大会にいくよりはマシかもしれないけれど)

惨敗は確定した。


ならばもう僕の願いはただひとつ。


本大会でこれ以上ないくらいにボロボロに負けて、夢見がちな監督や選手、日本代表の強化に無関心な協会の人たちの目を覚ますこと。


まぐれでオランダあたりと引き分けでなまじ勝ち点1を拾ったりすると、それはかえって将来のために良くない。


きっちり実力通りに負けて帰ってくるべきだ。


頼む。サッカーの神様。

あんたが余計なことをしなければ、日本はフツーに負ける。

たぶん、ボロボロに負ける。

そのほうが日本のためになるんだって。

まぐれとか奇跡とか番狂わせとか要らんから。


だから、よろしく頼むよ。