まずは……、
百舌鳥・古市古墳群の世界遺産正式登録
おめでとうございます!!
~ 山形新聞 2019-07-07付 ~
7月5日に見送られた登録が、昨日7月6日に正式に登録されました。
世界的に観ても保存状態もよく、
様々な形が同じ場所にそろう稀有な物証のようですね。
空から見ればこうして古墳だとわかるのですが、
下からだとただの森にしか見えないところが、
今後の観光的な問題点とされているようです。
まぁ元来は祈りの場でもあるので、そこは想像力で!(笑)
堺市市役所などの高い建物からも若干見下ろせるそうですが。
そして前方後円墳をその字の如く上のような向きにすると、
杯、壺、土器の形にも見えますね。
一体どんな意味(暗号?)が隠されているのでしょうか。
さて、古墳の名前の「百舌鳥」は、野鳥の「モズ」からきていますが、
日本書紀によると――
仁徳天皇が、河内の石津原(いしつのはら)に出向き、
陵の造営場所を決め工事を始めたところ、
突然、野の中から鹿が走り出てきて、
工事の人たちの中に飛びこみ、倒れて死んだ。
不審に思って調べてみると、鹿の耳から百舌鳥(もず)が飛び出し、
鹿は耳の中を食いさかれていた。
このことから、この地は百舌鳥耳原(もずのみみはら)と呼ばれるようになった。
……とあります。
もちろんこの話がそのままの意味では決してなく、
おそらく何かの隠喩だとは思うのですが、
モズが多くの鳥の声を真似をし、
多いという意味のモモ(百)から「百舌」という字も宛てられたのでしょう。
◆
童謡の『小さい秋見つけた』でも「呼んでる口笛モズの声~」と歌われていますね。
他にも、宮本武蔵の『枯木鳴鵙図』のモズの墨画は有名ですし、
大阪府の府の鳥および堺市の市の鳥にも指定され、
もずやん(モッピー)という公式キャラクターもあるとか。
一方の「古市」の名の由来は、何でしょうか?
「市」という字には巫女とか占いが関係してくるので、
おそらく古くから占い場や祈りの場があったのではないでしょうか。
それとも単純に市場があったとか、
あるいは戦地で「降る血」、昔からある「古い地」という可能性も……。