日本の超古代文明、巨石遺構に触れていると、
酒井勝軍(かつとき・かついさ)なる人物の名を必ずと言っていいほど目にします。
昭和初期、キリスト教のエリート牧師でもあった彼は、
世界最古のピラミッド発祥の地は日本であるとダイナミックに論じました。
それも2万年から3万年前の超古代にまでさかのぼり、エジプトのピラミッドは、
日本で発祥した原型的なピラミッドが伝播したものであると……。
~ 山形新聞 2016-09-11付 ~
<酒井の生い立ち>
山形市の南隣り・上山市の士族の家に、
明治7年に生まれた酒井勝軍(幼名:山下勇吉)は、
山形県初のミッションスクールに入学し洗礼を受け、キリスト教徒になります。
16歳のときに仙台神学校(現・東北学院)へ入学し、卒業後に音楽研究のため渡米、
帰国後は東京唱歌学校を設立し、東京の下北沢に住居を構えます。
しかし賛美歌は異端であると非難され、
理想としていたキリスト教にも疑問を持ち始めます。
その後、政府の密命でイスラエルで古代ユダヤ民族の研究と調査をおこない、
日本人と古代ユダヤ人は同様の祖先を持つという
「日ユ同祖論」を提唱します(当時流行)。
そのときに何かをつかんだ酒井は、昭和2年にエジプトを視察し、
そこで確信に至ったのか、日本こそピラミッド発祥の地であり、
エジプトのピラミッドも日本民族が建造したと打ち立て、
その生涯をピラミッド研究と神武以前の日本の歴史の解明に打ち込んでいきます。
<酒井のピラミッド理論>
① 整然とした三角形の山であること(自然の山でも人工の手が加わっていてもよし)
② 頂上付近には、球形の「太陽石」と、円形や方形に囲む列石が存在する(列石の配置は、単葉内宮式、単葉外宮式、複葉内宮式、複葉外宮式の4つに分類)
③ ピラミッドには、本殿とは別に拝殿という施設が伴うことが多い(たいてい低い山)
④ 拝殿には、東西南北の方位を示す方位石、太陽の光を反射する表面を研磨した鏡石、ドルメン(2つの巨石に1枚の平らな巨石を置いたもの)、メンヒル(立石)が存在する
この太陽石、エジプトのピラミッドのてっぺんにも本来は付いていたようです。
フランスの考古学者が著した書物に、ギリシアの数学者マルクスが
エジプトの神官から聞いた伝承によって復元したという、
ピラミッドの頂上に置かれた球体のスケッチを載せています。
球体は直径1.87mで、冬至の太陽と正確に重なるように置かれていたとも。
酒井によると、ピラミッド=アメノヤヒロドノ(天之八尋殿)は、
日本で発生したもので「神人交通の機関」であり、太陽を祀る神殿。
太陽石と列石は太陽のエネルギーを象徴し、一種の天文台も兼ねていたとも。
また、このときの日本は、「天之浮船」で世界中を巡行しながら支配し、
その後の天変地異によって子孫たちが各地に孤立してしまったことも説いています。
<日本のピラミッドとされている山>
葦嶽山(広島)、尖山(富山)、位山(岐阜)、五葉山(岩手)、大石神(青森)、
黒又山(秋田)、三瓶山(島根)、剣山(徳島)、日室ガ嶽(京都)、
皆神山(長野)、千貫森(福島)など20ヶ所。
酒井は仲間らと共に、
『竹内文書』に記された山々をベースに次々と調査してゆきました。
最初の「広島で2万年前のピラミッド発見」という見出しニュースが、
全国の新聞でも報じられ、寒村に観光客がどっと押し寄せますが、
酒井の著書『太古日本のピラミッド』は当局の命により発禁処分となります。
それだけに留まらず、何者かによってピラミッドの一部も破壊、
巨石も谷底に投げ落とされました。
ちなみに大湯環状列石は、湖面に浮かぶ島のような地形だったそうです。
十和田火山(現・十和田湖)の噴火によって火山灰が周辺に降り注ぎ、
文明と共に埋もれてしまったようですが。
おそらく、縄文や石器時代より遥か昔、
ムーとかアトランティス時代に匹敵する文明が花開いていた気がしてなりません。
天変地異などにより再び穏やかな世界に戻った縄文時代には、
既にその機能も忘れられていたか、あっても半減していたような気もするのです。
つまり、日本にも超古代文明があったのではないかと……。
眉唾と一言で片付けるのはあまりにも簡単で、
まったくもって面白味もロマンもありません。
無論、この酒井勝軍もまた「背教の異端者」として糾弾され、
病魔に蝕まれながらも五葉山山頂での神秘体験(神秘の宝鍵が握られていた)の後、
67歳でこの世を去ります。
尚、代官山に住んでいた頃には、
夜の天空に丸と十字の異象を家族らと共に目撃しています。
まるで彼がこの世でおこなうべき任務を、示唆しているかのような現象ですね。
丸と十字は、
ピラミッドと関係の深い「カタカムナ文字」の基本原理と同じだそうですが……。
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ピラミッドの目的やメカニズムは、
まだまだ不明な点が多く解明されていないに等しいようですが、
1968年にカフラー王のピラミッド内部で1年間宇宙線を測定した結果、
放射線や電磁波などのエネルギーが原因不明の干渉によって
撹乱されることが判明したといわれています。
また、エジプトのピラミッド同様、黒又山の山頂から10mのところに
謎の地下空間が存在するのですが、その麓の環状列石の下にも、
用途不明の小さな穴がいくつも発見されています。
専門的な見解になりますが、
電磁気回路ではコイルとコンデンサを組み合わせて発震器を構成させますが、
周波数が高いと空洞共振器を用いる必要があります。
(ピラミッドの謎の空間および石棺も実はこのためでしょうか?)
地球の電磁波の共振周波数は、7.5ヘルツ。
これは瞑想状態にある人の周波数と同じなのです。
共振の際には、ブーンという蜂の羽音のような音が聴こえるようです。
私も睡眠時、体外離脱をする際によく聞いている音。
デルタ波(2~4Hz) 睡眠時
シータ波(4~8Hz) 入眠時/瞑想時
アルファ波(8~13Hz) 寝起き/覚醒時/リラックス時
ベータ波(13~30Hz) 活動時
ガンマ波(30Hz以上) 興奮時?
・ 1秒間に何度の振動が行われるかを周波数と呼ぶ
・ 数が少ないほど振動密度が高く、物質密度が低い(高次になる・体脱時)
・ 聴覚は唯一、人間を体の外に連れ出す作用がある(体脱時に聴く蜂のような音)