それでは、登山道南口を出発! 山頂にはかつて、万年堂とつるぎがあったようです。
「ひめさゆりを採らないで」の表記があるということは、採る人がいるんでしょうね。
いつかは登ろうとは思っていましたが、実は今回登る予定はありませんでした。
しかし、この山頂までの「0.4㎞」にそそのかされてしまったのです(笑)。
あれ、行けんじゃね?……みたいな。
しかし、そう甘くはありませんでした。距離こそないように見えても、実はこの南口、
後で気づいたのですが、「険しい道」とどこかの案内に書かれていました。
そして道は、クロマンタ(黒又山)のようにところどころ石がむき出しになっています。
クロマンタも人工の手が加えられた階段式ピラミッドという調査結果が出ていますが、
この富神山ももしかしたら、人工の手が加えられているかもしれないですね。
クロマンタに登ったときも少々キツかったですが、黒又山は280mで富神山は402m。
ということは、キツさも倍になることは確定……。
ヒメサユリが増えてまいりました。確かに採りたくなるような可憐さ。
花もいいですが、私の心は背後にそびえる尖った山のほうへ……。
しかし、これはなかなかキツイ……どんどん急峻に……ゼーハーゼーハー。
山頂まで「あと210m」。絶賛酸素不足と汗だく中なので、休憩をちょくちょく入れながら。
そんな中でも、やっぱり心は背後の山へ。
何故こんなにも気になるのか……。後で調べたら、富神明神社で見た看板の「カド焼き」が行われている鷹取山だったのかもしれません。
しかし、まだ山頂は見えません。しんどすぎる、もういい……と嘆いていると、
まさかの鎖が視界に入り、マジか……と一気に落胆。
この鎖、登るときよりも下りるときに役立ちました(道が急な上に砂もあるため滑りやすい)。
こうした鎖が途中何ヶ所かあり、簡単な気持ちで登る山ではないと知りました(他の方には登りやすい山かもしれませんが、体力のない私のバクバク叫ぶ心臓と肺は破裂寸前)。
……とか言いながらも、写真はがっつり撮りまくる。 プルプル震えながら。
おお、道があんなに下にある。結構な上まで登ってきたことがわかります。
まるで、ヒメサユリが応援してくれているかのようです。
「頑張れ~、頑張れ~」
ひときわ色の濃いヒメサユリと、それでも気になる背後の山。
振り返ってみてよくわかる、この急峻さ。石の上には何の動物のお供え物かな?
ギィギィしなる音を響かせていた、倒れる寸前の木の横を通るのも結構スリリング。
……あっ、やっと着いた――ッッ!! やった――!!
ばんざーい ばんざーい
(達成感半端ない)
登る人によっては30分で着くようなのですが、自分には絶対無理(死にますね)。
休みながらとはいえ、1時間以上はかかりました(下手すると2時間?)。
西口からの登山道の方が、距離こそありそうですがなだらかで登りやすいのかも。