義経と芭蕉はそれぞれ逆方向から最上川を渡ってゆきました。

義経は西から東へ、芭蕉は東から西へ。

 

時空を超えて二人が交差するように出会った場所――

 

 

 

それでは、あの仙人堂へ向けて出航~。

 

 

静~かに動き出し、スイ~ッとあっという間に着きました。

 

 

なんとこの日あたった船頭さんは、本の著者の芳賀さん(社長)でした。

わ~嬉しいラブラブラブ音譜 伝説や楽しいお話と共に「最上川舟歌」も拝聴できました。

 

実はこの日、いつものガイドさんが急に声が出なくなったとのことで、

急遽、芳賀さんが借り出されて案内をすることになったのだとか。

まさに運命を感じましたキラキラ

 

 

……でも、あれ、あれれ? どんどん遠ざかる仙人堂。

 

 

どうやら仙人堂へ行く前に、近くを周遊するようです。

 

 

神社へ行くだけでは、せっかくの景色も船ももったいないですしね。

 

 

いくつか滝や岩などの名所もあり、それぞれに名前もついています。

 

 

霧がかっていれば、いっそう幻想的な雰囲気の最上峡。

この日は2時間ほど前までそれが見られたそうです(惜しい!)。

 

 

大滝、七滝、弁慶のつぶて石、駒づめの滝、天狗岩、慈光の滝……など。

 

 

どれがどれなのか、よくわかりませんが(笑)。

 

 

カッパにも見えますね。

 

 

船はこの辺りで引き返しました。あちら(休憩所・ふるさと村)へ上陸するのは、もう一つの観光会社(芭蕉丸)の周遊コースのようです。

 

反対側には、カッパ淵の瀬、たばね滝、尻滝、高屋の瀬……など。

時折、ガコンガコンと船が岩にぶつかるような豪快な音がするのですが、風の音だそうです。

 

 

戻ってきて、今度こそ仙人堂へ上陸~。

 

 

 

 

鳥居を潜ると、早速目に飛び込んでくるのが、

 

 

名物の湧き水

 

 

これを飲むために訪れたと言っても過言ではありません。

 

 

湧き水コーヒーとしてドキドキ

 

 

……と、その前に、まずは仙人堂へご挨拶。

 

 

多くの著名人や芸能人が訪れる仙人堂。

最近では、縁結びスポットとして若い女性も多く訪れます。

 

 

外川神社(仙人堂/外川仙人神社)

<祭神> 日本武尊、月夜見命、大山祇命、稲倉魂命

尚、奥の院は後方の森深い中にある天狗岩

 

 

源義経が奥州に落ちのびた折の従臣・常陸坊海尊の開基と伝えられています。

 

 

「義経一行は、羽黒山から最上川へ行き、清川から舟に帆を張り、川を舟で遡っていった。その途中、左に古ぼけた『祠』、つまり仙人堂があり、後に言う仙人堂は、800年前、常陸坊海尊が建立したのである」 ~昭和41年NHK大河ドラマ【源義経】のナレーションより~

 

 

ちなみに外川(とがわ)は地域の名前で、仙人(せんにん)は不老長寿という意味。

 

 

芭蕉が腰掛けた石だそうで。

 

 

もちろん、座ってみました。これで私も芭蕉さんと“お知り合い”の仲にデレデレ

 

 

ではお待ちかね、湧き水コーヒーをご頂戴いたしまする~コーヒーコーヒー

 

 

まろやかで濃厚……この香りと深みが芭蕉さんたちの旅の疲れを癒したことでしょう。

 

 

悠久の水の流れと風と共に……。対岸は内陸と庄内を結ぶ国道47号線。

 

 

「最上川はみちのくより出て、山形を水上となす。ごてん・はやぶさなど云おそろしき難所有。板敷山の北を流て、果は酒田の海に入。左右山覆ひ、茂みの中に船を下す。是に稲つみたるをや、いな船といふならし。白糸の瀧は青葉の隙隙に落て仙人堂岸に臨て立。水みなぎつて舟あやうし。五月雨をあつめて早し最上川」 ~【おくのほそ道 三十四 最上川】より~

 

 

 

 

しばし昔の人々に思いを馳せながら、自分もこの風景を堪能。

 

 

 

 

 

 

 

 

芭蕉の時代には、なかったであろうトイレ。

 

 

と、蜘蛛の巣。

 

 

 

 

コントラストが実に美しい。国道からも、もちろん見えます。

 

 

この獣道は遊歩道らしく、先に紹介したふるさと村へ繋がっているようです。

 

 

美しひ……。

 

 

そして、とうとう時間が来てしまいました。

 

 

あっという間、しくしく……。

 

 

もっと長くいたかったのですが、またいつか……。

 

 

全所要時間は、およそ一時間ほどでした。た、足りぬ……。

すぐにもう一回乗りたい気分でした。