国道112号線に一旦出て、あさひ月山湖沿いの一つ目のトンネルを抜けたら見えてくる田麦俣地区へと左折します(西から東へ向かって走るコース)。
田麦俣といえば、多層民家。
モニュメントも多層民家(兜造り)風。
風景も絶景かな~。
多層民家が見えてきました。
現存するのは3軒(うち1軒は鶴岡市の致道博物館の敷地に移設された渋谷家)ですが、ここにある2軒は、県指定重要文化財の「旧遠藤家住宅」(右)と、「民宿・かやぶき家」として営業している渋谷家(左)。
昭和30年代、多層民家もまだこんなにありました。
江戸時代には、湯殿山参詣者のための宿場として栄えたようです。
54戸のうち32戸……って、ほとんどですね。
普通の茅葺屋根とは違う複雑な造り。どうやら養蚕が関係してい多層(あ)です。
道なりに進むと左手に見えてくる、田麦俣のシンボルの時計台。
旅人らを取り調べていたかつての番所跡だとか。
六十里越街道である坂道をどんどん登っていきます。
あの山が「出羽」の名の由来となった大網を張った鷹匠山かな。
間もなく左手に見えてくる、蟻腰(越)坂登り口と、目印の門柱。
蟻腰坂の名の由来は、急坂を這いつくばって登る湯殿山道者たちの姿がアリのようだったからとか、アリが腰を曲げているようだったからとも。そんなのアリ?(あ)
夜になると松明の火が続いたとか、祭りでもない限り今では信じられない光景ですね。
ここから20分ほど歩いた先に、弘法大師も休憩したといわれる茶屋跡があるようです。
雰囲気抜群の弘法茶屋跡。石に腰掛けてお茶をすすりながら思いを馳せてみたい。
と思ったら、弘法大師供養塔が3基もあるようなので、安易に石には座れないですね(^^;)。
それにしても可愛らしい多層民家……引き出しですと?
入山届けファイルを入れるシャレオツな箱でした。粋だな~。
さらに先へ進みます。
この先には、名所である七ッ滝があるのです。
磐梯朝日国立公園。「夏霧の 底へ底へと 田麦俣」……おお、特選ですか。
眺望広場。木々の間から、お立ち台(?)の向こうに、滝。
2016年10月末の撮影ですが。
後から来た人たちが、「紅葉にはまだ早かったねー」と言っているのを聞いて、私もうなずきました。
落差90メートル。滝の途中に、行者が修行したという洞窟があったとか。
今は消滅……?
滝壺が数ヶ所見えます。
階段のある左側を進むと、「天狗の相撲場」なる魅惑的な場所があるようです。
徒歩8分ということで、ちょっと進んですぐUターンしました(歩くのが面倒だったので)。
右側の道も行ってみました。
ちょっと進んですぐUターンしました(歩くのが面倒だったので)。
場所を変えて(道路側から)の眺め。……うん、あまり変わらない。
一番下の滝壺のそばまで行ける小道もあるようですが……。
どこ?
そしてこちらは、2017年11月初旬バージョン(つい数日前)。
わお!
10月と11月では色合いが全然違いますね。
この日は水量も多め。三筋がはっきりと見えます。
前回は見えなかった滝が、右側にもうひとつあることも知りました。
この七ッ滝は、女性はこれ以上奥に入ってはならないとする女人禁制の結界でもあったようです。
水の勢いがあると、迫力も違いますね。
すっかり秋だなぁ。
まぶしい光の中にもどこか寂しさが……。
冬なんて来なければいいッッ!!(←雪国民の切実な心の叫び)
ふと空を見上げると、滝のような三筋の雲が……。
山形新聞 2017-10-27付
日本の滝100選に入るらしい七ッ滝。