本日7月15日は、羽黒山の花祭り(例大祭)でしたが、
羽黒山・出羽三山神社には、三種の神器に比する【三K】があります。
刀(銘刀・月山)、鏡(鏡池の古鏡)、鐘(蒙古撃退の大梵鐘)。


古代より月山山麓は、黒曜石の産地として諸国に有名でした。
月山の山頂近くの湯殿山に向かって最初の下りを降りた所に、
鍛冶小屋稲荷神社(鍛冶小屋跡)がありますが、
鎌倉時代、月山の麓(寒河江市)に住んでいた鬼王丸がそこに移住し、
刀鍛冶を始めたのが、後述する一派・月山家の起こりとされています。

鍛冶場は霊域であり、刀は人間の魂であるとされ、霊水に焼刃をつける――
それら全てが意味を成していたものと考えられます。
いつの時代から月山系の刀が作られていたのかは不明ですが、
天智天皇の御代(西暦660年代頃)には、既に「月山」と付く刀が用いられていたと、
14世紀に書かれた『刀剣古書』には記されてあるようですし、
鎌倉~室町時代にも月山刀工がいたことがわかっているようです。

そして幕末、大阪に移り住んだその刀匠の子孫・後裔が、故・月山貞一氏(人間国宝)であり、
古代と同じ宝剣『銘刀・月山』を月山神社に献納しています(昭和60年8月15日)。
現在では、蜂子皇子の故郷・奈良県桜井市の三輪山山麓に拠点を移し、
三男の貞利氏、さらにその子の貞伸氏が、「月山」の誇る綾杉模様の美しい刀剣を製作。

余談ですが、かの松尾芭蕉も羽黒山~月山~湯殿山へ訪れた折、
この鍛冶小屋跡見学をしていました。
「日出て雲消えれば湯殿山に下る 谷の湯に鍛冶小屋と伝う有り 
 此国の鍛冶霊水を得て為に潔斎して剣を打つ 終りに月山と銘を切りて世に賞せらるる」


  
~ NHK総合『歴史秘話ヒストリア』 2015-07-08放送分より ~

  
五代目の貞利さん……と、六代目の貞伸さん親子。

  
月山貞利さんが制作された刀。

  
柾目が大きく波打ったような形状の綾杉肌(別名:月山肌)

日本刀の見所は、独特な反りからなる「姿形」、直線や緩やかな曲線など多様な「刃文」
鍛錬による鍛え肌「地肌」にあるようです。
その「地肌」の中の一つが、この綾杉肌と呼ばれるもの。

  
一方、六代目の貞伸さんは、現代っ子らしい独自の視点で製作。
 いやはや、昔の人が見れば驚愕以外の何ものでもないでしょうね(笑)。
これぞ真のセカンドインパクト!
特に若者には、こうしたアニメやゲームの影響で、
関心を寄せるきっかけ・ブームの引き金=観光促進にも結びついているようですが、
今後はあらゆる分野で、こうしたものが続々と出てくるんでしょうね……って、既に出始めてますが。
まぁ自分もこの世代なので、異論も反論もございませんけども(笑)。


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~ 山形新聞 2014-10-02付 / 同 2015-04-02付 ~

「山伏の顔」と言っても過言ではないお二方。
 

 
~ 同 2014-07-25付 ~

今、月山とその周辺をジオパークにする動きもあったりします。
鳥海山とその周辺も同様。


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ヒストリアで知ってからというもの、5~6年ずっとファンを続けています 
三美神のような彼女たちの容姿もさることながら、
特にその歌声には、天(高音)、地(中音)、地下(低音)の神々しさを感じます。
ノリノリなロック曲もありますが(個人的にも一番聴いている)、そのハーモニーはさながら三神一体