私的初日は、本当の初日からしばらく経った金曜日だったので、すでに各方面から情報入ってきてて、楽しみなような怖いような複雑な気持ち、かつ、(ロケ地巡りでかなり体力を消耗したから寝なきゃいいけど・・)といった状態で、帝劇入りしました。

さすがの光一様。スターは違います。(by芳雄さんのまね)


そうなんです。SONGSのスピンオフ、見ました。それで、なんとなく、今回のSHOCKの方向性がわかったような気がしました。40歳となった光一さんが、今までもっともっと!と積み上げてきたものを、ナイツテイルを経験したことで再編成して、新しい外部の風を吹き込み、加えることから、削ぎ落とす作業に移った、つまり、芸の道を折り返したんだと感じました。

SHOCKは、心技体に加えテクニカルな部分でも最高の機構を駆使していて、こんなにすごいのに、一般の人にはチケットが行き渡らないし(所詮ジャニーズミュージカル)と思われることもあり、その原因の一つとして、オーケストラが生オケじゃないこと(正確には花道上で生もやってるんだけど)と、アドリブ合戦は、ちょっとどうかと個人的には思ってました。今回その二つが見事に解消されてたわけですが・・・・なんと!私の感想としては・・・物足りない!
これはどうしたことでしょう?
毎年多ステしてる、慣れもあると思いますし、毎年(今年は最高!)と思ってるから、年度始めは変更点についてゆけない年寄りのポンコツ頭のせいかとも思います。

そうはいっても、まず、オケピットにオーケストラが!という触れ込みで入ったのに、なんと、蓋されてるじゃないですか?!2階席って楽器の音は上に上がるからホントは圧倒的に音が回ってくるはずなのに、板や布に反射してなんだか籠った変な聞こえ方。そして、演奏が見えないストレス。
2幕の太鼓3台舞台奥に並んでの演奏の時、去年はいたのに、今年は笛が舞台にはいなくて、どこかから聞こえてくるんですけど、太鼓と著しくずれてバタバタになってました。あれは一体どうなってるんでしょ?
また、オケピのせいで、客席との間に溝ができ、エンターテイメントとしての面白さが半減。ジャパネスク冒頭のコウイチの客席登場がないのは、緊迫感に欠けます。階段落ちの後も、どうするんだ?と思ったら一旦前に出てきて、自力で下がって行ったから、少し笑ってしまいました。幕切れの見映えとしては、今回の方が綺麗かもしれません。
それから、アドリブが徹底的に排除され、福ちゃんの見せ場も私が見たときはほんの一瞬でした。英語字幕に載せられない事はしゃべるな!ということかな?と勘ぐりたくなりました。確かにすっきりはしましたけどね。福ちゃん推しとしては、少し寂しいですが、カイトの「コウちゃんお帰り!」がないのは、もっと寂しい。ないですよね?聞き違いではないよね?あれは、本台詞だったはずなのに!

それから、ジャングルがカット。
確かに、日本的でもないし、なんでジャングルなのか意味わからないシーンではありましたが、本火がなくなって、こちらも迫力半減。まあ、これで本火使えない海外の劇場にも持って行けますよというアピールになりますけど。ジャングルのカイト、一番まつくらしくて好きだったんだけどなあ。

変更といえば、オーナーの台詞が歌になってたのは、よかったですね。台詞でもよかったんですけどね。より情感が深まる感じがしました。リカの台詞が歌になったのは、わかりやすくてよかった。
それから、わかりやすさついでに、2幕始めのシェイクスピアがウチの悪夢だとはっきりして、これは、誰もがホッとしたところだと思います。リチャードⅢの「続きをお前がやれ!」って、急に言われるの、超恐ろしいですね。けど、今までなんで二人出てきて交代するのかわからなかったから、ほんとによかった。追い詰め方がさらにすごくて、リカなんて「あなたが殺ったんでしょ!」とはっきり言うから、こりゃびっくりです。こうなると、ウチくんは、マクベス的錯乱見せるとちょっといいかなあと思わないでもなかったです。
ウチくんついでに、その話をすると、以前のウチってコウイチに対する圧倒的な劣等感があって、私の同情を誘ってましたが、今回はウチにも風格が出てきて、どちらかというと対等だけど方向性の違いという気がしました。より組織的な悲劇になった感じ。これには、マツ(本来コシオカ)の役割のせいもあるかもしれません。私は、このトップに言われてウチ側に付くってのが好きではなくて、昔ブンイチがやってたみたいに自然な信頼関係で、ライバル側につく人がいる方が好みです。

マツが出たので、その話を。
いやー、びっくりしたのは、今回初めてマツがライバル側について、ジャパネスクで山賊側に入ったんですけど、ライフルの松倉くん見てたら、メッチャかっこいい大男が視界に入ってきて、見たらザキサンじゃないですか!でかいし、はっきりした顔立ちだから、かっこよくてひっくり返るほどびっくりしました。
という流れで、次に触れるのは勿論、寺西くん。昔ドラマでテニス部の王子様やってて、これはかなり好みだったんですけど、その後もキスマイライヴで、さりげなく男前感出してましたが、今回すごい大抜擢でしたね。松松と違う衣装なのもちょっとジェラシー。彼のすごいところは、普段は余計な事は何もしないのに、見せ場で一発カマスと非常に見映もよく、大きく決まるところですね。舞台は「強調と省略」ですから、理にかなってます。
ノエルくんも、初日は緊張してたと聞いてましたが、私が見た時にはすでに自分の役割とポジションをわきまえて、役作りが進んでいるとお見受けしました。武器のアクロもとてもかっこいいし、テラとの武器合戦は、「新たな楽しみをありがとう」な見所となりました。

そして、やっときました。松松の話。
うーん。
かわいい!
文句なくかわいい!
そして、板の上で自由に呼吸できてる=役として生きてる!体に染み付いた、その場での居方があるからこそ、二人でできる表現をあれこれ臨機応変に編み出してるみたいでしたね。すごい!ほんとにすごい!
私が見たときは、カイト350回記念公演でしたので、足掛け4年、350回って、ほんとに並大抵じゃないと思います。よく頑張ったよ。始めは、熱出したり、歌も高音が出なくて心配した事も、今となっては懐かしい思い出で、今回のRTWなんて迫力ある歌声に、しびれてしまいます。インフルが蔓延した年もあったし、腕に怪我して、心配したのは、去年かな?ついつい保護者になってしまいます。
とは言っても、私は実はまだカイトに満足してなくて、コウイチとの関係性や、舞台表現には、まだまだ改良の余地があると思ってます。双眼鏡を覗いてない、主に座長様をご覧の大多数の2階まで一杯のお客様の心に割り込む為に、繊細なだけでない、大きな表現をしてほしいなと思います。愛らしい目、つまり顔をしっかりと向けて、コウイチを見ていることが、大切だと思います。コウイチをというか、コウイチとウチを、かな。

まあ、勝手にほざかせていただきましたので、クレームは受け付けません。あ、逆にご意見は是非ともいただいて、語り合いたいところですね。皆で(私はこう思う)っての楽しいじゃないですか。

まつく担としては、かわいいビジュと、カイトの末っ子位置がキープされて、ひと安心ですが、テラの躍進により、少しトラジャひとまとまりになったのが、嬉しいような寂しいようなところです。まつくちゃんの性格から言っても、人を押し退けてまで自分が目立つタイプじゃないから、ノエマツマツが3人で存在感出せれば、それはそれでいいのかもしれない・・・。あとは、ゲンゲンが考えているように、3人のスタンスの違いのバランスをどう取るか?だと思いますが、大多数のお客様には、そんなことどーでもいいだろうから、やっぱりダンスと歌で、「何、あの子たち?あ!トラジャ!!」ってなって、YouTubeの世界へ引っ張るのが今回の使命のような気もします。

長々お付き合い、ありがとうございました。
結局は、出演者、スタッフ、観劇の皆さんを含め、怪我と病気なく、1回1回の舞台が上演されることが一番の願いです。