伝説の財宝を求めて
すえです
中央倉庫から北倉庫への異動完了。
…まあ、中央倉庫から1キロ圏内ですけどね。
でも慣れない職場は慣れないゆえに新鮮味があるもの。
でも、気付けば行う業務が業務外なんだよなぁ。
その20 童心に戻って
北倉庫2階。
北倉庫では2階の1画を休憩所として使用するに留まり、
その他は全て空き空間となっています。
そして休憩を喫煙可能な1階で行う自分にとってはほぼ無縁の空間です。
ただでさえ無縁の休憩室は簡易的な間仕切りがされており、
薄い板の先には何が存在するのかが全く分からない状態でした。
今現在の僕はその
『全く分からない状態』
の空間に佇んでいます。
午前中とはいえ夏の暑い太陽の下。
電気製品が一切ないこの空間は温度ばかりが上昇する無風地帯。
過去に何かしらの組織が出入りしたであろうこの空間の壁にはいたるところに配線跡が見て取れ、
その配線跡は床面も例外ではありません。
今の時代で同じような配線工事を行われれば安全面から大クレームものですが、
こうした床面のあちこちを横断する配線方法が当たり前の時代は確かにありました。
一番最近に向ければ平成中期、最古に向ければ昭和後期といったところでしょうか。
それ以前はモール自体がこの世に出回っていたかどうかが不明なので、
深くは判りません。
天井には今では見る事の出来ない旧型の空調機がなんか初夏に取り付けられており、
本当に人の出入りが無いこの空間ではその空調機の幾つかが経年劣化で天井板ごと床に落下しています。
改めて床面を眺めると所々に瓦礫の山。
室内で瓦礫という表現もどうかと思いますが、
保管してあると言った表現はまず似合わない備品が放置状態にあります。
隣の空間はどうなっているのだろうと思って歩を進めると、
数少ない人間の進入を歓迎するような空間全体のきしむ音。
ココ、本当に大丈夫なの?
でも個人的にはわくわくが止まらない。
隣の空間に入るとそこも単に広い空間。
やはり空間の所々に瓦礫の山が築かれており、
それでも再利用の可能性を秘めていたのかこちらは袋入りのものが多い印象です。
ひとつの瓦礫の山に近付いて一つの袋の中身を見ると、
当時の企業多角化の計画の一端らしい資料が丸められた状態で押し込められていました。
実は僕、学生時代に北倉庫家主の企業でアルバイトとしてお世話になった期間があったんですね。
バブル崩壊直後の景気急降下中、
どの企業も生き残り案の1つとして企業多角化を推進していましたが、
そのうちの幾つかを耳にした覚えがあり、
その中の1つの話が目の前の資料の内容でした。
現在、この話に関する情報が外から拾えないという事は、
残念ながらこの企画は失敗したかに思えます。
それにしてもなんと懐かしい…。
別の部屋に入るとそこは小さな小部屋。
給湯室といった感じの空間らしく、
蛍光灯が既に取り外されたその先にはそれらしき影があります。
ただし、その場所まで進むには困難を極めたゴミの山。
今では完全に忘れられた物置と化しているようです。
一歩、足を踏み入れると滑るような感覚とがシャリという音。
なぜか割れたガラスが散乱しているらしく、
場に似合わない廃墟ぶりを醸し出しているようです。
簡単に言えば、この部屋の資材の全ては割れたガラスの上に置かれている事になります。
普通ならあり得ない状態。
う~ん…。
全ての業界に言える事ですが、
どんな会社を覗いてみても二面性というものは存在します。
荒れた社員が無理やり雑用などを求められ、
その腹いせにこうした破壊行動は珍しくないというか…。
関係者すらが興味を持たない空間であれば、
こうしたいたずらもある方面では納得できますが、
見付かったらどう言い訳するんでしょかね?
とにかく、転ばないようにだけは気を付けないと。
瓦礫の山をぐるりと回りこむと、
食品スーパーにあるわけの無いゴルフクラブのセットが並んでいました。
かつてのバブル時代の黄金期を匂わせます。
しかしこうして埃をかぶった状態を目にすると、
他の企業に漏れずこの会社も大変なんだなぁ…。
と。
部屋を出て右を向くと、
これまで2階構造と思われたこの施設内に更に上り階段が…?
あれ?
ココ、3階建てだっけ?
そんな違和感を覚えつつも、最後のお楽しみといったん素通り。
ギシギシと軋む音が響く中、2回エリアでは最深部となる小部屋に。
この部屋をなんと表現したら良いのかが判りませんが、
単にがらんとした部屋と表現するのが一番合う感じの部屋でした。
ただし過去には重要な部分だったらしくも感じられ、
狭い割には旧型の冷却装置が設置されている所が気になります。
崩れ落ちた天井部分からも配線がたれ落ち、
そして強引に引き剥がされたらしい何かの跡となる壁の穴からも無数の配線が垂れ下がっています。
一体ここには何があり、
時間経過と共に何が起こったのでしょうかね?
旧型冷却装置の全ての心臓部分は失われており、
意図的な何かがあった事を容易に想像させます。
そうそう、僕は上司に言われて使えそうなモールを探しに来たんだった。
急にそんな事を思い出して壁に立てかけられている段ボールに目を移します。
建築関係の資材の扱いとは面白いもので、
余った消耗品の多くはゴミとして数えられるんですね。
いや、工事予算の中で購入した資材だから、
使わなかった場合、それも客のものと考えるのが正しい表現でしょうか?
かつてお世話になった企業には失礼ですが、
人の上に胡坐をかくような企業と有名なんですね。
そしてとにかくケチでも有名です。
工事で余った資材があるならば、
例え用途が判らなくとも確保するのがその会社の考えと僕は直感したんです。
その証拠が所々に目につく褪せて古ぼけ、埃まみれの段ボール。
それぞれがひとまとめにされた瓦礫とは明らかに違う雰囲気を持っていたんですね。
そんな段ボールの中でも細長いものを調べていくと…、
僕もよく分からない機械の一部らしい妙な細長いモノ。
機械のカバーらしい細長いブラスチック製の部品。
印刷が薄れた新品の蛍光灯。
そして…、あった。
使いかけの新品モール。
ちょっと小さい。
…………………空間をぐるりと見まわして壁に見えるモールを確認。
うーん、サイズが統一されていてる…。
って事は、大きなモールには期待できないなぁ…。
ところで仮にこの空間を事務所関係だったとすると、
事務所で使う電気製品って?
パソコン・電話・有線式リモコン・ファックス・…他は?
なんて考えて壁のモールに近付く。
どーにもこーにも、こんな小さなモール一色で全ての配線を隠せるわけが無いと思うんだけど…。
とかなんとか考えながら、壁のモール上部を鍵で強引に剥がすと…?
…うわっ…。
1本が限界のモール内部から4本のコードが飛び出してきた…。
(本当にケチな会社だなぁ。火事になるぞ…)
まあ、とにかくモールそのものが発見。
あとはもう少しこの空間を満喫しましょう。
つづく
ではでは
この話の第一話
アルバイト時代爆売れ商品ベスト3っ!
適当に切った生野菜と浅漬けの素ををビニール袋に入れて、
袋の外からキュキュッと揉むだけ。
これだけでビックリするくらい味が染みているから不思議。
個人的にはセロリがすごく美味しく感じました☆
(↑ 客用試食品をむさぼるスタイル)
ナスコーナーに設置されたブラウン管に毎日流され続けたマーボナスの素。
当時の僕はナスもマーボに嫌いでしたが、
毎日見る羽目になると妙に洗脳されて気になりますね。
コロコロと転がるナスのイメージが印象的。
ちなみにその後、ナスコーナーは移動され、
素のナスコーナーはレタスコーナーになりました。
でもブラウン管テレビの移動が出来なかったので、
レタス売り場でマーボナスの素を宣伝する不思議光景が…。
開店前には社員お好みの有線放送が店内に流れます。
サザンオールスターズの『ネオ・ブラボー‼』は
当時歌謡曲にサッパリ興味の無かった僕に火を点けました。
ちなみに『ネオ・ブラボー‼』は長期間に渡って
サザンオールスターズ発表の歌の中でも1位をキープしてたんですね。
(今は知りませんが)
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