※前回の②において、「遅れていても今の学年にのっけて、きちんと指導してるわゴルァ!」と一部の方から叱られてしまったので、加筆修正をいたしました。申し訳ございませんでした。

ただ、実際にそういう「何も考えないでその学年の教材を与えて、順番通りに指導」というのは、「きちんと個別にカリキュラムを組むよ、オリジナル教材使うよ」と謳っている大手個別塾でも、一般の塾用教材を使ってそういう指導をするところがある、ということだけは頭の片隅に入れておいてくださると嬉しいです。もちろん、大手個別でも、教室長が優秀で、その教室がとてもすばらしい、ということは存在します。私によくしていただいている教室長の中でも、そういった先生方、ぱっと思いつくだけで10人程度はいらっしゃいます。前回のブログは、そういった点に配慮の欠けるブログになってしまいました。

具体的に「ある個別指導塾で行われていた現状を想像」しながら書いてしまったため、言葉が過ぎました。この場を借りてお詫びいたします。

 

 

 

 

まだまだ続くよこのネタも。

 

こんばんは。瀬谷松栄塾田中です。今回で一旦終了の予定です。

保護者の方の塾選びの参考に、少しでもなれば、と思います。

 

修了式も終わり、学年末の成績表も確認しました。中1末→中2末の内申上昇は、全中2平均で1.5、全員1か2上がっている状態ではありましたが、まだまだ私の力不足を感じます。

 

特に、「関心・意欲・態度」がBのままで成績が伸び悩む、という部分は、小僧システムの活用で改善できればなあ、と考えております。

 


 

個別には個別の良さがあり、集団には集団の良さがあります。

 

高いからいい、安いから駄目、というわけではないですし、どのように使うのか、その目的は?使う人の能力は?という、普通の家電等と同様です。自分に合ったものを使うのが一番ですね。

 

 

 

集団では、一斉に授業をするので、そこにかかる「人件費」というコストを最小限にできます。結果、回数を多めでも個別より安くすることができます。

一方で、聞いている時間が多くなるため、演習の時間を確保しにくいというデメリットがあります。(講義した時間の2倍は演習に時間をかけてほしい)

そうすると、大量の宿題が課されることになります。

 

結果的に学習量は確保できるため、伸びる生徒は伸びます。

一方で宿題を「学ぶため」でなく「提出のため」にやるようになると、時間と手間をかけているわりに全く成果が出なくなます。また、実際には宿題の精度を確認したり添削したりということは大人数になると限界があります。

 

さらに、講義によっては上位層には簡単すぎたり、下位層には難しすぎたり、と、クラス分けを実施していても起きてきます。

 

結果的に、3割程度の生徒の成績が上がります。

人数が多いので、合格実績にも積み上げができます。

 

 

 

一方個別では、

大学生の先生がメインになるので、歳が近い分、生徒との相性によって、先生の学歴学力に関わらず上がることがあります。私のようなオッサンに教わるより、歳の近いお兄さん、お姉さんに教えてもらったほうが、わからないところも聞きやすいですからね。

しかし、教室によっては当たり前のように生徒側も先生も休んだり振替を実施する(偏見かもしれません笑)ので、担当がコロコロかわったり、指導に連続性一貫性がないことがあります。

(私が今アルバイトを雇わず1人でやっているのはこれが一番の理由です)

 

個別では教科を選んで授業を受けることが多いですが、結局受験は5教科なので、自習に呼ばざるを得ません。しかし、自習に呼んでできる(もしくは呼ばなくても来る)タイプの子は、そもそもそこまで大きくつまずかないという矛盾が生じます。

 

結果的に、間に合いません。

 

 

そういうことから、最近増えている 自律学習型(いわゆる空間系)をメインとした、集団授業を実施する塾として再スタートを切ることにしました。

 

空間系とは、学習する場所として塾を位置付けることによって、やる気を引き出しながら生徒一人一人によって効率よく学習をする塾、と考えます。適宜指導したり、方向性の指示・提案をするため自習とは異なります。

 

自律学習オンリーでは理解速度に時間がかかり、またそれを補助するために1人1人に説明をするのは、私の身体が一つである以上限界があります。

そのため、単元ごとで授業日を設定し、進度が遅れている子であれば中3でも中2の授業に参加し、中2でも中1の授業に参加させます。

そして他の演習日に教わったことを踏まえ問題演習をしたり、時には宿題を提出してもらい内容の添削を行います。

 

そのため、全員が完全に私の管理下において、今なにを学習すべきかを明確にしながら先にすすめます。そういった意味では、完全に個別のカリキュラムになっているわけで、完全個別、といえなくもないのですが、②で書いたように「個別」という言葉から保護者様が想像するものと現実に乖離が大きいため、このジャンル分けはあまりしないでおこうかな、と思ってはいます。

 

そして自律学習が身につくと、管理をしなくても自分の足りないところを自分でみつけてどんどん学習ができるようになっていきます。

 

当面当塾では集団と自律学習型の融合と言えます。集団比率は相当低いですが。

 

 

 

 

 

 

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マンツーマンは学力が低すぎる場合はむしろ危険だと思っています。

 

本気で学力を上げてあげたくて、かつ丁寧な指導を望むのであれば、数か月間で結果を出そうとせずに、数年単位で見てあげてください。

 

時間に制限があるなかで、生徒は沈黙します。

そうすると、多くの先生(特に学生講師)は解説という名の答えを教える作業に入ります。生徒は生徒でそれが楽なことをしっているので、わざと沈黙するケースさえあります。

答えを導かせるために質問し続けられる根気、これは想像以上にとてつもないエネルギーを使います。私も、そういう生徒一人の指導は、平均的な生徒の10倍は疲れます。そして、場合によっては指導者側がプレッシャーに耐えられなくなってしまいます。

 

今までついてこれなかった子(というより頭を使う訓練をしてこなかった子)は、考える訓練をさせるのに非常に手間と時間がかかります。

それを短期で成果を上げようとすると、無理がでるし無茶にもなります。

 

また、他の子より遅れている分、他の子よりも量をこなさなければならないのは必然なのですが、これすらも難しいことが少なくないです。

そうすると、一般の個別では授業時間が短いため、どうにもならないことが多いからです。

 

結果的に、受験期直前に塾に入れて大金投入するより、早い時期から入れていたほうが総額が安くなった、というケースも少なくないですから、そういった点を考えて塾選びをしていただければ、と思います。

 

瀬谷松栄塾