昨日の続き。

 

まずは復習です。昨日書いたことをまとめると

 

集団塾は前向きに学習に取り組める生徒が向いている。
個別指導の週2程度は、家で自学習ができて質問攻めできる生徒なら可。
→結局こつこつと積み上げるしかない!

 

じゃあ、どうすればいいんだよ、と。

 

そのままです。

 

こつこつと毎日積み上げるしかないんです。

 

 

遅れている生徒に、特効薬などありませんよ。あるとすれば、それはもうドラッグです。

 

すぐにボロが出ます。そういうドーピングは、中毒になり、誰の為にもなりません。

 

今までサボっていたツケを、ちょこっと塾に通った程度で取り返せるのなら、それまで頑張っていた生徒の努力が無駄になるわけじゃないですか。

 

他の塾の先生もおっしゃるように、例えば部活なら、中3で入ってきた初心者が、練習もせずレギュラーになれるわけがありませんよね。勉強もそれと同じです。

 

 

こつこつとやるのです。

 

自宅でできないなら、できる環境に行くのです。

 

 

 

では、個別で週3、週4通えばいいのか、というと・・・・・

 

 

 

 

 

2つの大きな問題が・・・・発生するのです・・・・・・

 

 

 

(BGM 世にも奇妙な物語)

 

 

まずは一つ目の問題・・・・

 

 

個別と集団の一番の違いは、やはり値段です。

 

あらゆる経費の中で人件費は最大ですから、どうしても費用がかかります。それは仕方がない。

 

そこで最近 増えているのが、1対5などの個別。個別!?うん、個別です。完全個別です(意味深)

 

※一般的に想像される1対2やマンツーマンは、個別というより個人指導のくくりにされて、生徒ごとでカリキュラムが違ったり進度が違ったりしていれば個別指導と言えるそうです。うーん?

 

実際のところ、マンツーマンでつきっきりの指導だと学力が上がる、というのは場合によりけりで、大概の場合はそこまでつきっきりにならないほうが効果は高めです。なぜか、というのは後述しますね。

 

ただ、やはり保護者と生じる想像範囲のギャップ、というのは想像以上に大きくて。ここに個別のジレンマがあります。


また、個別のメリットは自分のペースで合わせて指導してくれる、という部分も当然ありますが、実はこれ、デメリットでもあります。簡単に言うと、学ぶペースが遅い生徒に合わせて教えても、ずっと追いつけません。

 

 

 

実際、個別に来る生徒の7割が現状の学校の授業についていけていません。

(残り3割は単に集団が嫌だ、というケースです)

 

 

(以下加筆修正します)これを、学力が低いにもかかわらず学校の授業進度に合わせた指導をする個別は、「前まで戻って学習しなくても大丈夫ですか?」と問い合わせてもいいかもしれませんね。きちんと補習しながらやっているなら大丈夫だとしても、そうではなくほんとうにその場しのぎでただ説明しているだけだと、全く身についていないかも知れません。

たとえば、整数の割り算・掛け算が充分に出来ていないのに、小数の計算をやらせていたり。

方程式の意味をわかっていないのに連立方程式を教えていたり。

後者の場合は、連立方程式を教えながら方程式の意味や、文字と式について指導しているなら問題ありませんが、「ここは3を移行して~」のような、ただの手順の説明になっている指導の場合は要注意です。

 

基礎力が圧倒的に足りない場合は、ずっと前にもどって積み残したものを積み上げなければいけません。その積み残しをしないで現在の学年の学習をすることは、包丁で刺された傷に絆創膏を貼るようなものです。

 

そうして、頑張って頑張って、わからないところがわかるようになったら、今やっているところもわかるようになるか、というと、これはよっぽど早く手が打てた時に限ります。つまり、学校の授業はわからないままです。

しかし、学校は学校でどんどん進む。

(そういう意味で長期休み、GWはチャンスです。)

最終的には追いつくこともできるし、ぬかすこともできるけれども、最初の時点でどれだけ差がついていたかも問題で。

ただでさえ差がついているのに、本人のペースでやっていると、永久に追いつけない というケースも当然出てくるわけです。これが二つ目の問題です。

 

そのため、だんだんとスピードアップする必要があります。生徒本人が、それについて行こうと思わなければいけませんし、指導者もそれを意識せねばなりません。

 

結局は、

 

コツコツと頑張る

 

しかないのです。

 

そして、個別指導で一番求めてほしいのは、

 

「とにかくわかりやすく教えてくれること」

ではなく、

「ペースメーカーとして伴走して、遅れを取り戻そうとすること」

 

だと思うのです。

 

マンツーマン指導で手取り足取り教える指導がうまくいきにくい理由は簡単です。

 

講師が説明をしすぎて、生徒が頭を使わないからです。勉強が苦手な生徒の「わかりやすい」には、本当にわかりやすいケースと、「頭使わなくて済んだからわかりやすい」があり、後者は学力が付きません。

 

筋トレをするときに、自分に負荷をかけずにトレーナーが頑張っても筋肉つきませんよね。

 

全部やり方を説明してしまったり、「なぜそうするのか」の説明もなく「ここに○○を代入して~」という指導は、一見分かった気になりやすい指導です。しかし、汎用性もなく、できるようにはなりにくいのです。

 

 

一方、知識や考え方を指導するにあたっては、理解力自体に差がなければ、個別で教える必要はなく、それこそ授業でいいと私は考えているので、単元別・習熟度別・学年無視の授業を短時間でやり、あとは個別課題による演習からそれぞれの求めた習熟度合までの指導をすることを目標にしています。

 

 

 

公立高校合格を目標とした場合、普通に塾に通うだけでは追いつかなくなるタイミングは、もちろん個人差がありますが

 

五教科の評定平均が

2年学年末時点で オール3 →3年夏(超ギリギリ)

※内申という点で言えば、夏では遅いです。遅くてもGW。

学力という点でおいてなら中堅公立合格は夏でギリギリです。

 

1年学年末時点で 2.5 →なるべくすぐに始めましょう。

 

1年生は評定が高く出て当然、普通にやっているだけなら2年で必ず下がりますから、この時点で危機感をもってとり組みましょう。出来る限り早く、ASAPです。

これを夏開始とすると2年生は夏以降スピードがかなりあがりますから、追いつくのが下手をすると3年夏休みになってしまいます。

 

※授業態度が悪いだけで学力は高いケースは除く、この場合は二次選考枠で入ってしまえばいいのです。ただ悪い授業態度は直しましょう(笑)

 

空間系について書くスペースがなくなってしまいました。

 

待て!次号!

 

瀬谷松栄塾