いつもありがとうございます。瀬谷松栄塾田中です。
学習記録ノートは、できなかったことを並べるためのものではありません。
できていない事実は受け入れたうえで、次に何をするかを残すためのものです。
注意された内容ではなく、改善するための行動を見返してから勉強を始めることが大切です。
弊塾では学習記録ノートを書いてもらっている。
これは、今日やったことをなんとなく残すためのものではない。
反省文を書かせたいわけでもない。
まして、「自分は何ができなかったか」を並べて落ち込むためのものでもない。
勉強とは、わからないことをわかるようにする作業である。
できないことを、できるようにする作業である。
だから、勉強をしていれば、当然わからないことは出てくる。
できないことも出てくる。
間違えることもある。
でもそこから逃げていたら、何も変わっていかない。まずそこと向き合うことが、勉強できるようになるためにまず一番大切なことだと私は考えている。
勉強は、気持ちよく「できることだけを確認する」時間ではない。
むしろ、自分がまだできていないところを確認することがスタートラインなのだ。
何がわかっていないのか。
どこで手が止まるのか。
どのミスを繰り返しているのか。
どの行動が雑になっているのか。
そこを見ないまま、「がんばります」「次は気をつけます」と言っても、たいてい同じことを繰り返す。
できていないことは、事実として受け入れる必要がある。
できていないことをできていることにはできないからだ。
わかっていないことをわかっていることにもできないからだ。
だから塾では「できていないこと」をそのまま伝える。
計算ミスが多い。
英単語を覚えていない。
問題文を読めていない。
説明を聞いたあとも、同じミスを繰り返している。
ただなんとなく答えを写している。
やると決めたことをやっていない。
こういうことは、言われて気分のいいものではないと思う。
それでも伝えなければいけないのは、
「できていない事実」をはっきりさせずに「改善するための行動」だけを伝えても、
多くの場合は流されるからである。
「次はこうしてみよう」と言われても、本人の中で「なぜそれをやる必要があるのか」がつながっていなければ、次回も同じ行動をする。
だから、まず先に事実を確認する。
何ができていないのか。
どこにつまずいているのか。
何をやっていないのか。
どのミスを繰り返しているのか。
そこを見たうえで、
次に何を変えるかを決め、提案する。必要があれば指示をする。
できていないことを指摘されたとき、その事実は受け入れる必要がある。
ただし、学習記録ノートに残すべきなのは、そこではない。
次にノートを見たときに必要なのは、
「自分は何ができていなかったか」ではなく、
「次に同じ場面で何をするか」である。
できていなかった事実だけを見ても、次の行動は変わらない。
残るのは、
「自分はできていない」
「また怒られた」
という記録だけである。
それでは、学習記録ノートの意味がない。
ノートに書くべきなのは、ダメだった事実そのものではない。
そのあとに何をするのか。
次に同じ場面になったとき、どう行動するのか。
どのやり方に変えるのか。
そこを書く。
たとえば、
「計算ミスが多い」ではなく、
「途中式を飛ばさずに書く」
「符号だけ最後に確認する」
「英単語を覚えていない」ではなく、
「テスト前に今日の単語を10分確認する」
「間違えた単語を3回書いてからもう一度テストする」
「問題文を読めていない」ではなく、
「条件に線を引いてから解く」
「何を聞かれているかを確認してから答える」
こういう形で残す。
学習記録ノートは、できなかったことを保存するためのものではない。
次に勉強を始めるとき、自分が何を意識するかを確認するためのものである。
そしてその次にまた勉強をする際は、始める前にノートを見る。
前回、何を注意されたのかではなく、前回、次に何をすることになったのかを見る。
そして、その改善行動を実際にやってみる。気にしてみる。気を付けてみる。
塾でできていないことを伝えるのは、責めるためではない。
今のままでは何がまずいのかを確認し、次の行動を変えるためである。
ただ、言われた本人には、どうしてもダメだった部分だけが強く残ることがある。
「怒られた」
「できていないと言われた」
「またダメ出しされた」
そう感じることもあると思う。
もちろん人間なのだから、怒られてしまった・注意されてしまったという印象は強く残ってしまうものだ。
だからこそノートに記録する際は、その次の未来のことまでを書く必要がある。
次に同じ場面になったら、何をするのか。
どの行動を変えるのか。
ここまで残すよう、強く意識してほしい。
もちろん、こちらでも記入漏れは指摘する。
でも、そこで止まってほしくない。
大事なのは、何を言われたかではなく、次に何をするかである。
できていない事実は受け入れる。
でも、ノートに残すのは改善するための行動である。
そこまでやって、初めて振り返りになる。
勉強とは、できない自分を責めることではない。
できないことをできるようにするために、次の行動を変えることである。
