早朝に携帯電話がなった。

母からの電話だった。

『伯母ちゃんの容態が悪くなったって。』





早朝や深夜になる電話は、ろくな知らせではない。





母の一回り年上の姉が

今年に入ってから、腎臓がんであることがわかり

わかったとたんに、あれよあれよという間に

具合がどんどん悪くなり、あっという間に危篤状態に。





年がいってからのがんは、進行が遅いって聞くのになぁ…。





今日明日かもという知らせに、会社を休んで

見舞いに行った。






こないだ会ったときは、あんなに元気だった伯母さん。

母の呼びかけにも、まったく反応しない。





こんなに悪くなる前に、もっと早く見舞いに来ていればよかった。

自分自身の骨折、転職、いろいろ重なって

なかなか来れなかった。

でもこんなに急激に悪くなるなんて…。





帰りにもう一度呼びかけたら、何とか目を開けて

こちらを見てくれた。

返事はなかったけれど、確かに目を開けて

こちらを見てくれた。

私が来たってわかったと信じたい。





神様、お願い。

もう一度だけ、伯母さんと話をさせてください。

お願いします。