仲村優一さん 竹内愛二さん 小河滋次郎さん・・・等々、日本のソーシャルワークの発展のために、寄与、活躍した人達がたくさんいます。
相談援助の基盤と専門職
問題94 日本のソーシャルワークの発展に寄与した人物に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 仲村優一は,著書『グループ・ワーク 小團指導入門』において,アメリカのグループワーク論の大要を著した。
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「正直、わからないのだが・・・グループワーク・・・・アメリカのではなく、イギリスなのでは・・・この選択肢は違うかなぁ・・・」
(調べてみた)
仲村優一さんの著書や翻訳を調べると、「ケースワーク」「生活保護」をテーマにしたものが多いです。
「仲村・岸論争」
公的扶助におけるケースワークの意義をめぐっての岸勇さんとの論争がありました。
仲村優一さんは、公的扶助におけるケースワークの民主的機能の可能性を説きました。
岸勇さんは、要保護階層の自覚と運動の展開のための援助を強調しました。
私の解いてみた~は間違いでした。グループワークはイギリスのCOS(慈善組織協会)がアメリカに輸入され、現在のケースワークの土台ができました。
2 竹内愛二は,著書『社会事業と方面委員制度』において,ドイツのエルバーフェルト制度を基に方面委員制度を考案した。
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「方面委員制度・・・は、別の人だったような・・・この選択肢は違うとしましょう」
(調べてみた)
竹内愛二さん
アメリカへ私費留学をし、ケースワークを学びました。日本でのソーシャル・ケースワークの第一人者の一人です。
著書に、『ケース・ウォークの理論と實際』があります。
方面委員制度
第二次世界大戦後に創設された、民生委員の前身にあたります。
大阪府知事林市蔵が、小河滋次郎博士の協力を得て、ドイツのエルバーフェルト市の救貧委員制度、エルバーフェルト・システムを参考に創設しました。
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岡山県知事の笠井信一さんも、エルバーフェルト・システムを参考に済世顧問制度を作りました。
3 永井三郎は,著書『ケース・ウォークの理論と實際』において,アメリカの援助技術について論じた。
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「これも、1と一緒で、イギリスのような・・・この選択肢も違うかなぁ・・・」
(調べてみた)
永井三郎さんは、著書『グループ・ワーク 小團指導入門』を著しました。永井三郎さんは、グループワーク、ソーシャルワークといった著書が多い方です。
4 小河滋次郎は,論文「公的扶助とケースワーク」において,公的扶助に即したケースワークの必要性を示した。
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「問題文自体には、特に、違和感はないかなぁ・・・保留」
(調べてみた)
小河滋次郎
法学博士。ドイツに留学し、監獄を視察し、監獄法制定に協力しました。
1913年には、救済事業指導嘱託となり、方面委員制度の創設に尽力しました。
「公的扶助とケースワーク」を著したのは、岸勇さんです。
生活保護受給者全員に、ケースワークとは限らない、金銭給付だけで事足りる人もたくさんいる・・・とった考えです。これが、先の、「仲村・岸論争」です。
ケースワークと公的扶助は一体である・・・とした、仲村優一さんと論争になりました。
5 三好豊太郎は,論文「『ケースウォーク』としての人事相談事業」において,ケースワークを社会事業の技術として位置づけた。
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「ケースワークは、一つ一つの事柄への対応・・・社会事業は、もっと大枠のような・・・この選択肢も違うかなぁ・・・」
(調べてみた)
社会事業という言葉を、社会福祉という言葉に置き換えると、「ケースワークを社会福祉の技術として位置づけた」となります。
それなら、しっくりきます。この論文の中で、
「社会事業の中心生命はケース・ウォークである」と言っています。
三好豊太郎さんは、この論文を1924年(大正13年)に発表しています。
当時は、「社会福祉」という言葉はありません。
そこに気づけば、良かったのだが・・・
私の答え 「4」 正答は「5」
受験会場・・・私は早稲田大学でした・・・大学受験では不合格でした・・・嫌な予感と不安がありましたが、何とかなりました・・・嫌な予感も不安も、今までのがんばりの前では不要だなぁ・・・と思いました