少し空きましたー☆

 

今日は、ここ最近で一番面白かった本の感想を書き留めておこうと思います。

 

私はお笑いが好きで、その中でもショーレースが好きです。

そのまたさらにM-1を観戦としてみています(笑)オリンピックに近い感覚です。

 

その昔、好きすぎてとあるお笑い事務所の内部の人間になったことがあります。

若気の至りですね・・・(笑)

 

その時、どうしてそこまでしたのか。

M-1をみて「どうしてこれだけの芸人さんがいる中で、この人たちは一位になれたんだろう?」

「売れるって何だろう」

と思ったからです。

 

当時は営業とか接客をしていたので、モノを売る立場として

どんなモノも売り側次第で売れないものも売れると思っていたのです。

 

商品の力ももちろんあるけど、どのくらい売る側の影響があるのか、

はたまた商品そのもの(ここでいうと芸人さん本人)の力なのか・・・

 

そういうことを知りたくて、ほぼ思い立ちで上京したことがありました。

結局、明確にどっち、という答えはでなくて・・・

 

この塙さんの本には、その時色々知りたかったことが書いてありました。

 

これだけ読みやすくM-1のことを解説できる人ってそうそういないんじゃないかな。

人に貸したことがあったのですが、三回読んだと言っていました(笑)

 

関西は、サッカーでいうブラジル。

まずうまれながらの環境が関東とは違う。

そんな関東芸人の皆さんの戦い方や、関西芸人のすごさ。

M-1を観戦していた私にとって、本当にスポーツ選手のインタビュー記事を読んでいる感覚でした(笑)

(余談ですが、スポーツ選手だと先日引退された内田篤人さんが好きです。

彼のインタビュー記事は本当に勉強になる)

 

M-1から出てきた芸人さんで、今活躍している人たちのどこがどうすごくて生き残っているのか。

そういうことを事細かく、しかもわかりやすく解説してくれています。

 

2019年の王者はミルクボーイでしたが、

その時審査員の塙さんは彼らを絶賛していました。

「誰がやっても面白いネタで、尚且つその人たちがやったら一番面白いのが一番のネタ」

この言葉はこの本にも記載されています。

ミルクボーイはまさに、この言葉を表現している芸人さんだと私も思います。

「〇〇違うかー、〇〇やないか」

これを安直にやるだけである程度面白いけど、彼らの本当のセンスの本領発揮部分は

この次にくる「少し毒が入った、だれもが共感できるそのモノの説明」の部分です。

ここの言葉選びが実に秀逸。

さらに、単調にならないように言い方、スピード、すべて引き込むように緩急をつけて作られています。

私は内部にいたことがあるくせに、彼らのことは全く知らず

この時に初めて見たのですが、驚きと感動で涙が出てきたほどでした。

あんなに完璧な勝ち方あるんだなーとびっくりしたほどです。

 

コント漫才は私はあまり好きではないのですが、

そのコント漫才についての苦手意識を少し取り除いてくれる解説もしてくれました。

 

好みもあるけれど、M-1はやはりしゃべくり漫才で勝ってくれると私は嬉しい。

しかも見た目、前人気、そんなもの全く関係なくその時一番面白い人、もっている人が優勝してほしい。

 

かまいたち、ぺこぱも盛り上げてくれました。

かまいたちはM-1で勝つ、というよりもうまた別の舞台が用意されているように感じました。

ぺこぱはかつてのオードリーを彷彿をさせたなと感じます。

現に今年は大活躍でしたね。

 

ミルクボーイは、勝つべくして勝ったのだなーと、この本を読むとわかります。

 

2020年は本当につらい一年でした。

何のために生きているのか、頑張っているのかわからなくなって、価値観もひっくり返されました。

 

そんな今年の末に、誰かがまた世の中に笑いで希望の光を灯してくれることを楽しみにしています。

「笑う」ということのすばらしさを、皆が取り戻せると本当に最高な気持ちで一年を終えられると思う。

2021年は今年のようには絶対させない。

 

面白いことを考えられる脳って、幸せな脳だなぁ。