2013年2月7日(木)19:00開演
エサ=ペッカ・サロネン&フィルハーモニア管弦楽団 2013来日ツアー 
フィルハーモニア管弦楽団 東京オペラシティコンサートホール
指揮:エサ=ペッカ・サロネン
ピアノ:レイフ・オヴェ・アンスネス
ルトスワフスキ:交響曲第4番(1992)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調
Seventhsenses

オペラシティの舞台上にフィルハーモニアとサロネンが居る!!
それだけで感動なんですラブラブ!
座席は、何度も読響で通った3階バルコニーの1列目。
天井の高いオペラシティでは音質が中々良好な席です。
オケの半分近くが見切れるけど、指揮台はバッチリ見えます。


ルトスワフスキ:交響曲第4番(1992)
サロネン録音のCDで何度も聴いた曲です。
プログラムを見たら2楽章構成だったのか目連続してて演奏時間が20分程の曲なのでわかりませんでした。
これまでは、あんまり指揮している動画を見てこなかったのですが、指揮振り立ち振る舞いがとてもカッコイイ!
実に的確で分り易い指揮をしますね。
強調したい箇所は背中まで指揮棒を振りかぶりコンパクトに振り降ろす。
それに反応するフィルハーモニア管弦楽団の演奏もとても素晴らしい。
CDで聴いてた曲よりも音が多い!ちょっと凄いよコレ!

ルトスワフスキのこの曲は、現代音楽でも不協和音満載な嫌味な曲ではなくて、感じとしてはストラヴィンスキー系のような多彩な楽器とメロディーが織りなす音楽美。
いろいろと音が混じり合ってくるのですが、サロネンの指揮がまるで楽器演奏をしているように音が来る。
これは凄いぞー!と感心しきりでした。
さすがですね、ヒンデミットも聴いてみたいな。


ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調
レイフ・オヴェ・アンスネスさん、ノルウェーのピアニストです。
サロネンと同じ北欧なのでフィンランド放送響とかで共演したことありそうですね。
演奏は快速の演奏で、ピアノ協奏曲に再編成した小編成オケとピアノの音のバランスが良い。
アンスネスさん、繊細な演奏も速く弾きこなし、伴奏もしっかりと合わせて巧い。
美しい2楽章のあとは、よりアグレッシブに速い3楽章。
オケが細かい動き、サロネンの指揮棒に操られている。
破綻するんじゃないかと思うぐらいのスピードでもぐっとこらえて演奏しきるオケの技量も凄いなぁ~。
とてもいいピアノ協奏曲第4番でしたビックリマーク ブラボークラッカー

翌日に、サントリーホールで同プログラムの演奏があります音譜

《アンコール》
ベートーヴェンピアノソナタ22番の第2楽章
しっかりとした演奏で3楽章も聴きたい気分に。


▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲《休憩》▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲


ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調
これは・・・
初めて聴くベートーヴェン:交響曲第7番でした!!

現代楽器を使った最新のベト7。
第1楽章、軽快なリズムで演奏が始まり、サロネンの指揮棒が奏でる音楽は速めに、そして音量のバランスとテンポの緩急が絶妙な、ほんと絶妙なバランスで心地が良い!
現代音楽を振る感覚でベートーヴェンを指揮している実に的確な指示とそれにこたえるオケの技量!
指揮姿を見ているだけでも楽しくなり、オペラシティに響く音楽、素晴らしい。
トランペットが長いえっ あれってナチュラルトランペットでは目
物凄くいい音鳴らしてました。

第2楽章、葬送曲だけど暗く無い。美しく演奏される弦楽器はまるでシベリウスの悲しきワルツ?
これはまた新鮮な感じ。

第3楽章、もう3楽章になってしまった!と思いながら聴く。4楽章への繋ぐスケルツォ。
そして雪崩れのように第4楽章に突っ込むと思いきや、3楽章の最後の音が消えてから第4楽章へ、休止と言うほどの間では無い。

第4楽章、これはもうお見事合格
最初の2音の切り方がカッコイイ。
熱くなり過ぎずにシャープな指揮で、ぐいぐい演奏を引っ張っていく。
1つ1つパート毎の音が明瞭でとても新鮮な響き。
こんな音が隠されていたのか?と思うような感じです。
そしてとにかく音量のバランスがピカ1キラキラ
サロネンのベートーヴェンレパートリーの中で最も頻繁に演奏される曲だけのことはある。
この完成度の高さはお見事!本当に素晴らしい演奏でした。
聴き終えたあとは大満足ラブラブ!

演奏終了後の拍手喝采が凄かったです。
隣に座ってた若い女性は猛烈に拍手してた、凄く感動したんだね。

何度かカーテンコールでサロネンが登場して、口元に1本指で静かに~(しぃ~)のポーズで静寂につつまれるホール…

そして!
コントラバスの微かなピッチカート。
これは!!
イントロで解る曲だ。

シベリウス:悲しきワルツ
ベートーヴェン交響曲第7番で存分にオーケストラの演奏の実力を味わった直後に、全く違う種の演奏で、さらに弦楽器パート、管楽器パートの実力を魅せる演奏。
今まで聴いた中でも最良な演奏です。
この曲だけでもお金が取れるよー! 素晴らしい。
もしかして、今日も聴ける?


終演時間は21:30、とても濃密な演奏会でした音譜