大阪メトロ30000A系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

大阪は夢洲で開催が決まった大阪万博、輸送の一翼を担うのが大阪メトロの中央線です。平日朝ラッシュ時には最短3〜4分間隔で運転されている路線ですが、開期中は臨時列車も多数増発されるため、輸送力増強用として新型車両が登場しています。

 

系列は(ここまでは)順当に30000系、しかしながら初期登場編成とは仕様が異なるためかAが付いています。あくまで呼称時のもので、車体に記載の番号に「A」は出ません。これは今までの系列と一緒ですね。

 

車体の装飾はこれまでのラインカラーではなく、丸を組み合わせたものになっています。それぞれの丸に意味があり、ホワイトは街ゆく人々、アースグレイは街並み、グリーンは Osaka Metro の車両を表しているそうな。また窓下のゴールドのラインは未来社会を表現しており、そこに存在するすべての要素が多様性をもってランダムに「集まる」「つながる」ことを表しているとのことです。

 

行き先表示は前面がフルカラーLED、側面が3色LEDとなっています。この謎の使い分けも、これまでの30000系と同じですね。なお万博終了後は谷町線に転用して22系を置き換えるそうですが、内外ともにどのような変化が訪れるのか、今から気になります。

 

車内です。御堂筋線辺りから新造車でも各線のオリジナリティを出すようになってきましたが、中央線でもオリジナルデザインとなっています。模様を多く取り入れたこのデザイン、万博へのワクワク感をもり立てるのにはちょうどいいのではないでしょうか。

 

ドアです。模様入り化粧板を貼り付けた両開き式で、ドア上には千鳥配置でLCDディスプレイがあります。2画面配置で、表示方法は御堂筋線と変わりません。

 

反対側のドアです。こちらには開閉ランプがあります。

 

開閉ランプはニ種類、開くドアがどちらなのかの表示と、開閉の際に点滅するものがあります。この表示、LCDが千鳥配置でも扉の開く位置が分かりやすいのでお気に入りです。

 

車端部です。こちらはコスモスクエア方、フリースペースがあります。仕切り扉を挟んで両側には妻窓も装備、これはいつまでも残しておいて欲しいと思います。

 

そして学研奈良登美ヶ丘方の車端部です。こちらは両側ともに優先座席に指定されています。
 

仕切り扉をクローズアップ。ガラスが大きく見通し良好、更にアシストレバーもあるので、軽い力で開閉が可能です。ガラス面積が大きい仕切り扉はどうしても重くなってしまうので、この辺りの気配りは嬉しいでしょう。激突防止用として、窓にはペインティングが入っています。模様は安定の丸に、中央に縦線が一本入ります。

 

仕切り扉の上には防犯カメラがあります。そうそう、中央線は4号線ですが、千の位は谷町線転用を見越して予め「2」となっており、また十の位は形式区別のためか「5」となっています。

 

最前面です。こちらは御堂筋線後期車と特に違いは見られません。仕切り扉に遮光幕はありませんので、前面展望はそちらからどうぞ。それを見越してか、仕切り窓も大きめになっています。

 

天井です。こちらも御堂筋線後期車と変わりません。照明は反射式のLED灯、肩部に沿うように斜めに配置しているため、立っていても座っていても光が直撃しません。これ、反射式では究極の設置方法だと思っていますので、反射式を採用している会社はみんな見習ってほしいです。

 

開閉可能なドア間の窓です。19m級4扉車体という他に類を見ない車体なだけに、窓の横幅は広くありません。

 

で、この車両、谷町線転用を見越してか日除けがなく、準備工事に留めています。乗車時は太陽が真上にあったのであまり気になりませんでしたが、夕陽などでは辛い思いをしそうです。というか、中央線はけいはんな線を含めると地上区間も多いんですから、カーテンはあるべきだと思います。

 

窓にはフリーWi-Fiのステッカーが貼られています。首都圏では縮小の動きがありますが、大阪ではどこまで頑張れるでしょうか。万博が終わってからも頑張ってほしいものです。

 

そして、空気清浄機のステッカー。あるか無いかは気付きにくいですが、陰ながら頑張ってます。

 

座席です。背ズリがゴールドイエロー、座面がターコイズブルーという京阪旧型車の優先座席みたいな色調になっています。座席の形状は、御堂筋線では後期車で新幹線グリーン車と同じクッション材を使用したロングシートとなったのですが、このグループではそれよりも前の座席に近い形状に戻っています。やはり、日本屈指のドル箱地下鉄路線である御堂筋線は最上位にあるべし、ということなのでしょうか。ドア間は御堂筋線仕様と同じく着席定員は5人掛けとなっていますが、その分広げられたスペースには特に何も表示がありません。御堂筋線にはあったんですけどね。

 

車端部の3人掛けです。袖仕切りは御堂筋線後期車と同じガラス製、丸の柄が入っていることが異なる点です。たまにもたれかかられて内側の油汚れが目立つので、都度頑張って拭いて欲しいものです。ガラス製袖仕切りの欠点、モロに出ちゃってます。

 

優先座席は背ズリが青色になっています。吊革や握り棒は濃黄色なので、様々な色が溢れています(苦笑)座り心地は御堂筋線初期車までのものに近いですが、背ズリの張り出しが少し抑えめになったような気がします。 座面は程よい硬さで、学研奈良登美ヶ丘から大阪市内まではそれなりの乗車時間ですが疲れにくい良い座席だと思います。ただ、やはり奥までしっかり腰掛けられないバケット形状はやや気になります。混雑を考えれば、奥深く座らせる方が邪魔にはならないですからねぇ。

 

フリースペースです。御堂筋線ではドア間に設定されていたのですが、中央線・谷町線仕様に合わせてこの位置に戻したのでしょう。一方で、これまでの系列にはあった車椅子固定用具が見当たりません。無くてもそんなに困らないという判断に至ったのでしょうか…。

 

こちらは消化器付き、ここの覗き窓も丸になっていますね。御堂筋線共々、細かいところに小さな遊び心が見え隠れします。

 

片目キラーン、中央線やけいはんな線での活躍は数年で終了することになりますが、万博輸送の大役、頑張って欲しいものです。そうそう…裏話的に、初めて乗車したのはデビューから一週間後、初の終日運用時でした。放送機器のご機嫌が斜めだったのか、コスモスクエア行きで次は阿波座のところで「次は堺筋本町」と流したり、1両のスピーカーごとに違う次駅案内をしたり、ひとつのスピーカーだけ遅れて放送されて変なステレオみたいになったり、色々と不具合がありました(笑)