千葉ニュータウン鉄道(北総鉄道)9100形 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

千葉ニュータウン鉄道の印西牧の原延伸や、千葉ニュータウンのイメージアップを目的にして投入されたのが9100形です。流線形の前面に中央に配置された前照灯、これも90年代に見られたデザインですね。

 

C-Flyerの愛称があり、管理は北総鉄道が実施している関係で「北総鉄道」のプレートと、ついでに京成ロゴもあります。京急羽田空港・都営西馬込-印旛日本医大間で運用されています。

 

下部には青帯、一部ドア上にのみ黄色帯が貼られています。なお在籍数は3本、中々出会おうと思っても出会えません。この日も何も考えずに待っていたら突然来たので、取材を敢行です。無欲の勝利でしょうか(2回狙って待ってて2回とも来ずに涙をのんだわたくし…)。

 

車内です。この時代らしいと言いますでしょうか、今の車両とは違う意味で「攻めた」アイテムがいくつかあります。

 

ドアです。両開き式ですが、両ドアで一枚の窓に見えるような処理となっています。かつて207系の試作編成でも見られたもので、チャレンジ精神にあふれていたように思います。現在ではイエローラインが追加され、黒の縁取りもあいまって中々派手に見えます。ドア上のLED表示機はコイトのパッとビジョンに交換されています。情報量は多くなりましたが、詰め込み過ぎて逆に見ずらい説‥。

 

車端部です。こちらは先頭車のもので、両側にロングシートが備えられた通常の通勤電車仕様です。仕切り扉の化粧板は水色、暗い‥いや落ち着いた周囲の化粧板から少しだけ浮いています。

 

そして、中間車の車端部です。この時期の通勤電車はクロスシートの採用が積極的に行われており、この車両もその例に漏れません。ただ、京急600形なんていうキワモノがいましたからねぇ‥。なお、3本目に関してはクロスシートは片側のみの設置となっています。

 

仕切り扉をクローズアップ。両側には持ち手があるのですが、壁の一部を切り欠いて飛び出ないように設計されています。この方が、通行の邪魔にもならないですし、緊急時にぶつけることもないですしね(角は角ですが)。

 

そして、前2編成にのみ存在した公衆電話跡区画。座席配置が少々異なります。

 

最前面です。仕切り扉は右側にオフセットされ、運転台側の窓は大きく取られています。その割に「乗務員室」の隅丸ゴシック‥北総の共通項とは言えギャップがすごい。あとこの配置もありますが、前面に座席はありません。京成や京急などにはあるだけに、座席が無いのは少数派ですね。

 

天井です。構成自体はそこらへんの通勤電車と変わりませんが、中央の化粧板は丸を並べた模様が入っています。部分的にでもオシャレな部分があると、印象は大幅に変わります。一方で、留め具の無い吊革はなんだか間延びした雰囲気を感じさせます。なお照明は直管式のLED灯、下半分が地味だっただけに、少し明るくなったでしょうか。

 

こちらは非常ハシゴ。荷棚にデーンと載っており、ここは荷棚が使えないですし少々薄暗くなってしまいます。非常時に必要なものですが、置き場所、もうちょっと何とかならんかったでしょうか。

 

窓です。2枚一組で、中央の桟を黒くして連窓風にしています。日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプなのですが…ちょっと汚れが目立っちゃってます。

 

座席です。まずはドア間の8人掛けロングシートです。薄いバケットが入ったもので、クッション自体も5+3で区切られています。ちなみに、二次車は座面のバケット形状がこれよりもやや強めです。登場時からはモケットが北総共通仕様に変更されており、デザインコードに統一性があるとは言えない状況になっています。

 

フリースペースです。3人分の着席定員を割いて設定されており、握り棒・固定用具・非常通話装置と、欲しいものは一通りそろっています。袖仕切りはドア横と変わらない形状です。

 


車端部の5人掛けです。一般座席と優先座席を並べてみました。優先座席は青色モケットとオレンジの吊革で区別しています。割かし柔らかめのクッション性で、変にチャキチャキしているよりはこちらの方が個人的に好みではあります。


こちらは消火器を備えた区画。消火器を収納していることも有りますがいずれの妻面にもデッドスペースがあり、肘を逃がせるようになっているのはポイント高めです。

 

続いて車端部のクロスシートです。この時期って車端部ボックスシートというのがセオリーだったと思うのですが、斜め上に駆け上がり過ぎたか連結面を向いた「固定クロスシート」となっています。対面で利用しないので足元で戦争しなくてよいという利点こそあれど、各座席共に目の前が垂直の壁という修行状態という難点も‥。あとボックス配置だと視覚的に広いのでまだマシですが、半数は逆向きに爆走することになるので、乗り物酔いしやすい方にはおススメしません。

 

優先座席です。クッションはこちらも全体的に柔らかめなのですが、どちらかと言えば「くたびれきっている」方がただしいかもしれません。少々硬めでもクッションをしっかり詰めてやった方がいいようには思いますが‥。あと肘掛けは超テキトーな形状で、ちょっと野暮ったく見えてしまいます(笑)

 

例の区画横はボックスシート配置です。なおこちらもモケットが変更されており、同じくかつての方がスポーティでかっこよかったと思います。

 

最後に公衆電話跡。時代の変化で消え去ってしまい、今では不自然な立ち席スペース(?)と化しています。引きこもりたい方にはおススメですね(殴)