明知鉄道 アケチ10形 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

地方三セクにて運営されている「第三セクター鉄道等協議会」では、低コストで新車を導入出来るような標準車体を定めており、特に非電化線区の両運転台ディーゼルカーではこれに準拠した車体を導入しているケースが多く、各地で同じような車両を見ることが出来ます。

 

その標準車体の第一号となったのが、岐阜県を走る明知鉄道のアケチ10形です。今では新潟トランシス製ディーゼルカーに置き換えられつつあるものの、日本全国でこの顔を見ることが出来ます。

 

このアケチ11は地元スーパー、「バロー」の広告ラッピング車両ですね。

 

車内です。この車両、元々はセミクロスシート車だったのですが、後にオールロングシート化された過去が有ります。

 

ドアです。ステンレス仕上げの片開き式と素っ気ないものですが、多くを求めない地方ディーゼルカーらしいお手本と言えばその通り。国鉄時代からホームはかさ上げされていないため、ステップが有ります。よって足元注意ですね。

 

運転台です。コンパクトな半室構造で、ワンマン運転に対応しています。運賃表示機は無く、三角表で済ませていますね。

 

運賃箱は薄いグリーン。登場時期の割にレトロさが溢れております。

 

メーカーズプレートと車番です。富士重工製らしく丸を並べた化粧板はこの車両にも採用されています。

 

天井です。ロングシート化により吊革が延長されています。持ち手が高いところが元々クロスシートだったところなんでしょうね。照明はカバー付きの蛍光灯で、換気口部分を除いて1列しか無く、雨天や夜間では少し薄暗くなります。

 

窓です。二段窓で、下段は開閉可能です。日除けはちょっぴり豪華な横引き式です。

 

座席です。どことなく国鉄臭が漂う紺色モケットで、6人毎くらいで区切られています。普段は皆さん思い思いのところに腰掛け、程ほどの間隔を開けて座っている印象です。

 

優先座席は運賃箱にも似たやや緑が入ったシルバーとも言えます。

 

その横にたたずむゴミ箱。車内美化ってこれだけで大いに保たれる気がします。

 

さて、この車両に当たってしまったのが縁の切れ目(?)、実はただのロングシートでは無いという…。

 

よく見たら、座面の長さが違う…。この車両がロングシート化されたのは先代のレールバスが引退したのと同じ時。ということは…。

 

まさかのそのまさかでして、この車両の中間のロングシートは先代レールバス、アケチ1形から移設されたもの、従来から存在するロングシートと比べるとこのように差が出る結果となりました。アケチ1形は車体も割と沿線に保存されているのですが、座席については未だに走り続けるというしぶとさを見せています…。座り心地としてはやはり「アケチ10形」ロングシートの方が座面長さがあることも有り良いように感じました。たった数センチでも、それなりに差が出るものです。

 

車椅子スペースには固定用のベルトが備えられています。立ち席スペースとしても機能するよう、少し高い位置に握り棒が有ります。

 

明智駅。会社名は「明知」なのに不思議ですね。

 

そうそう、C12も圧縮空気で動かそうとしていましたね。将来的に、あの急坂を登れるのでしょうか…。