広島電鉄5000形 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

広島市内から宮島までのアクセスを担う広電、電車は路面電車としては長い編成を組んでいるのが特徴ですが、この系列から低床化が始まりましたね。5000形、熊本電鉄に続いて国内2例目の100%低床車両として登場しました。

 

グリーンムーバーの愛称もこの形式から始まりましたね。車体長が省令で定める30mを超えることから、お役所の特例を受けているんだとか。

 

製造はドイツの車両メーカー、シーメンス製で、日本での受け入れ整備をアルナ車両で行っています。あ、ドレミファインバータでは無いので為念(^^;; ただ外国産らしく保守にはかなり手を焼いているようで、数本をドナーにして何とか頑張っている状況で、ドナーの本数が年々増えているそうな。

 

車内です。最近のグリーンムーバーは幾分日本らしいというか直線を思考した造形が多いイメージですが、こちらは外国産らしくカーブを基調にしたデザインとなっています。

 

ドアです。こちらは入口で、両開き式のプラグドアとなっています。最近は100%低床車も全国的に増えてきましたが、当時はステップを上らなくてもいいということで驚きをもって迎えられたことでしょう。

 

出口のドアは片開き式のプラグドアです。

 

連結面です。「ぐりーんらいなー」シリーズ同様きのこ型の貫通路ですが、渡り板を回転式とすることでステップレスを実現しているためか通路は少し狭くなっています。

 

貫通路上部にはLED表示機が設置されています。文字が小さめで、遠くからだと見にくいですね。

 

最前面です。中央から右側にかけて仕切りが有り、左側は運賃箱で仕切っています。そう言えば、この形式には運賃表示機が備えられていますね。多くの広電電車には存在していないのですが(笑)

 

天井です。照明はスリット模様が入ったカバーが付いた蛍光灯が1列入っています。そのため広電名物である中央の吊革は枕木方向に渡された支持棒で代替されています。‥吊革って日本独特の文化なので、海外のトラム車両を思えば日本流の仕様と言えるんでしょうね。照明に関しては、2列でない窓側の照度不足は大きな窓で補う、と言うことでしょうか。昼はともかく、夜間はやっぱり少し薄暗いですね。

 

窓です。従来車から床面が下げられた分面積が広げられています。都合二段式固定窓、下段部分にのみフリーストップ式のロールカーテンが備えられています。

 

座席です。この形式では100%低床化のために輪軸がそれぞれ分離した形状となっており、輪軸部分がタイヤボックスになっています。そのためクロスシートが搭載されています。

 

両側ともに1列、2人組のボックスシートで、これまでの「ぐりーんらいなー」と比べて着席定員が大幅に減少しています。タイヤボックスに合わせたからだとは思いますが、せめて片側だけでも4人組に…無理ですよねそうですよね分かってました

 

連結面や最前面は1人掛けです。座り心地は全体的に硬い…というより薄っぺらいが適当でしょうか、これでも随分マシになったようですが。

 

最前面だとこんな感じ。乗り心地の点では、独立車輪は構造上よく揺れることが分かっておりまして、実際乗車した感触として宮島線での高速走行時は一度横方向に車体が触れると輪軸がレールにぶつかる様に左右に揺れます。プラレールみたい、と言えば通じるでしょうか、あまり通常の輪軸では感じたことの無い揺れでした。

 

ロングシートです。この座席がある車両は輪軸が無い「浮き車両」で、レールからダイレクトに振動が来ない分乗り心地はいいと思います。クッションが薄く硬いことに変わりはありませんが…。

 

車掌スペースがある部分はぼっち席。何とかして着席定員を増やそうとした必死さが伺えます(苦笑)

 

車椅子やベビーカーの優先スペースです。おおきなシートで対象面積を明確にしています。モケットが巻かれた太めのバーが付いており、よっかかることも出来ます。

 

夜の宮島口駅に到着です。