近年京成グループは車両の規格統一が進んでおり、同時期に塗装だけが異なるような車両が続々登場している感があります。新京成に同じような感じで登場したのが、親会社の京成3000形をベースにしたN800形です。旧塗装はマルーンの帯を配したおとなしめな中にもクールさを兼ね備えた良いデザインだったのですが、塗装変更であっさりウィラー化されましたね。
車内です。基本的な部分は3000形と変わりませんが、座席モケットはイメージカラーのピンクにして違いを見せています。
ドアです。化粧板が省略されているのは昔からのことですね。
LED表示機は千鳥配置で設置されています。こちらは中央のドアで、両側とは異なり立ち席スペースがありません。
この系列になっても、ドア横には鏡が取り付けられています。ここは標準車体となってからも続けられているオリジナリティですね。
車端部です。各車に仕切り扉が付いていますが、側ドア同様、化粧板は省略されています。ある意味アクセントとはなっていそうですね。
但しそれは片側のみの話、隣の車両は相変わらず未設置となっております。これ、仕切り扉をケチってコストを浮かせられるという会社側のメリットだけが出ており、乗った乗客からすると騒音は筒抜け、冬はすきま風が入ってくるなど、デメリットの方が大きいんですよね…。
最前面です。規格が統一されたことでとうとう仕切り扉が真ん中に配置されました。オマケに最前面に座席が設置され、着席定員も増えていますね。前面展望にはやや向かない上、運転席は今までよりも狭くなってそうですが…。仕切り窓は新京成の伝統とも言うべきグラデーションを描くように左・中央が着色ガラスとなっています。
天井です。こちらは特に京成3000形と変わらずで、個性が出にくい部分かと思います。カバー無しの蛍光灯にポツポツと設置されたラインデリアの組み合わせです。
座席です。こちらも基本的なフレームは変わりませんが、モケットが明るめになっています。そうそう、チラッと写ってますが日除けの生地はフルーツ柄となっており、京成車とは一線を画しています。
フリースペースとセットになった区画です。非常通話装置に固定用具、握り棒が備わります。ここの横の座席のみ、従来に近い形状の袖仕切りとなっています。
車端部の5人掛けです。モケットの滑り具合の差こそあれ座り心地は大きく変わりません。座面はまずまずのクッション性があり良好、背ズリも悪くはないのですが体重を支える部分が少な目なのがもう一歩な点です。
優先座席は青色のモケットに握り棒が1本追加されています。車端部がストンと壁になっており、肘を逃せられるスペースが無いのが何だかなぁという点で、ここに余寸があればより定員着席が促せるのに惜しいです。
最前面の2人掛けです。中途半端な大きさの袖仕切りと壁に挟まれたショートショートな空間です。