東武100系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

90年生まれの関西人としては、「100系=新幹線」が公式的に出てくる世代です。鋭い目付きに尖った鼻、中間には堂々のダブルデッカー連結で個室もあるという新幹線史上最も豪華でバブリーな新幹線として伝説にもなっています。そんな中、今「100系」と言われるとこちらになるでしょうか、東武のフラッグシップとして君臨し続け何十年、日光・鬼怒川温泉への特急列車、100系です。

 

「スペーシア」というブランド名で走り続けていますね。一度リニューアルが行われており、登場当初は塗装が1種類だけですが、リニューアル後は特別塗装も合わせて4種類のカラーバリエーションに増えています。浅草発着で東武日光行きが「けごん」、鬼怒川温泉行きが「きぬ」という列車名となっており、近年はJR線にも乗り入れて日光線の栗橋から新宿間も走行します。

 

突然ですがデッキです。トイレは和式と洋式の両方が2両に設置されています。和式は鉄道車両でよく見かけたステンレス製ではありません。東武特急のステータスなのでしょうか(?)

 

そのトイレ部分。横にはゴミ入れがあります。

 

洗面台です。自動蛇口に温風乾燥機とかなりハイレベルな備えですが、この時代の温風乾燥機って本当に風が弱いんですよね(苦笑)

 

その横には全身鏡があります。北関東でも有名な観光地、身だしなみも重要です。

 

3号車の車内販売コーナーです。スペーシアではワゴンによる車内販売も行われていますが、ここでは少し単価が高い飲み物やちょっとした冷凍食品の軽食が販売されています。なお、ここでジュースを買うと、プラスチックのコップと氷がサービスされます。単価が高いだけに、サービスには力が入っています。

 

その隣にはこの空きスペース。かつてはここに英語を話せる「スチュワーデス」が乗務し、外国人観光客への案内を行っていました。現在はこのスペースももて余してますね。

 

その向かい側にある業務用スペース。かつては公衆電話が設置されていましたが現在では撤去され、扉には鍵がかけられています。携帯電話の通話スペースになら使えると思うのですが、上手く空間利用が出来ていません。

 

車内販売カウンター横には庶民の味方、自動販売機もあります。今でこそ「駅で買えばいい」とも言えますが、平日は車内販売もありませんし、まとまった乗車時間の中で飲料が切れた時など「万が一」に備えるためにもこの設備は重要だと思うのです。

 

車内です。登場時は落ち着いた配色をしていたのですが、リニューアルを機にメリハリのあるカラーコードに変貌しています。

 

デッキとの仕切りです。仕切り扉は自動式、始発駅では開きっぱなしで、出発時間が迫ると閉まるようになっています。結果、私としては閉まった状態を撮るのはかなり困難となるわけですが、何とか何とか、と言った感じです(笑)

 

天井です。主となる照明は間接照明、その横にラインフロー式の冷房吹き出し口が設置されています。

 

そして間接照明の暗さを補うために荷棚の下には読書灯が設置されています。

 

窓です。2席に1枚が割り当てられています。浅草行きであれば奇数、反対方向であれば偶数の席を指定すると柱が邪魔しません。

 

座席です。ヘッドレストの両側が張り出したリクライニングシートで、プライバシー性も高く居住性を高めてますね。

 

付帯設備のテーブルはインアーム式、合わせて反転式のフットレストも備わります。背面は何だかシートバックテーブルを撤去したようにレザーが貼られていますが、昔でこそグレー系のモケットだったので目立たなかったものの、青い現在のモケットではかなり安っぽく見えてしまいます。中途半端にリニューアルした結果カラーバランス崩壊、この辺りはモケットと一緒に何とかした方がよかったんじゃない?

 

窓下にはボックス配置での使用を前提とした収納式テーブルが備わります。ここまで触れていませんでしたが、各部の金属部分のほとんどが金色で縁取りされており、座席とは違いバブリーな雰囲気がそこかしこに残っています。これこそが車内サービスを含めて「スペーシア」が東武のフラッグシップたる所以です。

 

ボックス配置での使用の図。

 

そして全てのインアームテーブルを出してみました。トランプをするにはいい感じのキャパとなりそうですね。

 

デッキ仕切り際にもテーブルが備わります。ここのフットレストは一面のみ、ちょっと気の毒な席となります。

 

続いては浅草寄り先頭車のコンパートメントです。近鉄50000系「しまかぜ」が登場するまで、個室を有する私鉄車両というのもこの系列だけだったのではないかと。

 

通路部分です。床はカーペット敷き、金属部はやはり金色で縁取りされており、各部に豪華さが光ります。

 

個室内です。茶色のモケットが高級感を醸し出しています。

 

座席自体はソファを意識した柔らかいもので、上質なくつろぎの一時を過ごすことが出来るかと。

 

センターアームレストは収納式、こちらも先端が金色となっています。プライバシーを保ちたい時にはいつでも引き出せるようになっているそうな。

 

中央には大理石調の固定テーブルがあります。金色で縁取りされた部分は、何やらかつてラジオの受信部としても使われていたのだとか…。

 

座席上には荷棚が設置されています。

 

こちらにも読書灯が設置されています。

 

空調、光源の調節をするための操作パネルです。取材時には気付かなかったのですが、コンセントもあるんですね…。また、全編成にWi-Fiが使用出来るようになっています。比較的まとまった乗車時間となる上外国人利用も多いからなんでしょうね。